映画「オデッセイ」を観て

【公式サイト】


http://www.foxmovies-jp.com/odyssey/movie/sp/



【感想・ネタバレ注意】

子供が「たまには、お父さんもDVDでも観てリラックスしたら」と言って売れ残ったDVDを買って来てスイッチまで入れてくれた。そこまで言うならと観ることになった。実は、この映画の予告編を観たことがあり、宇宙サバイバルSF映画なら、残虐シーンも無く、ハッピーエンドだろうと予想していたので、安心して見始めた。主人公が火星に1人取り残され、ほとんど絶望的状況とは言え、しっかり、ハブ(居住モジュール)と帰還用ロケットが残っていて、そこはSF小説らしかった。全体的に明るくて前向きポジティブに仕上げられていて、あり得ないストーリー展開でもなかったので消化不良感もなくスッキリ見終えることができた。アメリカ人が好みそうな要素が、てんこ盛りで、例えば、多彩なCG、無重力でのワイヤーアクション、農園が爆破しても前向き、補給ロケットが発射失敗しても別の手を考える、自分の怪我を自分で手術し、親子の情や上司部下の信頼関係も演出されていた、人糞処理をユーモラスに扱ったり、人種男女で差別感のないキャスティング等々でした。そして、眉をひそめる内容は少なかった。例えば、登場人物は全員が善人で悪人なし。ヒヤヒヤする対立や葛藤シーンもなかった。取り残される状況はどうしようもないと思えた。焦点をズラすような恋愛感情もなかった。それ以外の感想としては、主人公が火星から脱出準備する時に、アバの名曲、恋のウォータールーが流れていたノリのいい場面が良かった。取り残される原因となった嵐くらい始めから想定しておけよ。と突っ込みたくなった。NASAの指示に宇宙船の乗員全員が反乱して地球の重力を利用してスウィングバイ航法で火星に救出に引き返すストーリー展開は痛快だった。宇宙という神秘的な空間なのに宗教性は意図的に小さく扱われ宗教差別に配慮しているように感じられた。とにかく、どんな状況になっても、究極のブッシュクラフトを強いられても絶対に諦めない。仲間を救出する熱いハートが強調されていた。映画の中に入り込んで真剣に観ていた割には、終始リラックスできた。予想通り無事に帰還できてメデタシメデタシと言う子供にも安心して見せられる映画でした。小学校高学年から十分楽しめる映画と言うよりも、むしろその辺りをメインターゲットにしている映画だと感じた。魂を揺さぶるような感動はなかったけれど、リラックスできて爽快感の残る後味の良い映画でした。



by ロード



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