シリア内戦とメディアの姿勢

馬渕睦夫『和の国の明日を造る』第67回「テーマ:いよいよ総選挙に突入」

(その1)





開始後12分〜21分


【内容】

シリアのダマスカスに入った産経記者のルポは書き出しで「2011年3月の反政府デモへの弾圧から始まった内戦は」とあり、最初からアサドは悪、反政府は善という構図から出発しているので、ルポ全体が歪んでいる。


シリア問題とは、2011年から吹き荒れたアラブの春の最終的なターゲットだった。反政府デモは自然発生した訳ではなく、アラブの春を演出した勢力がやったことであり、アサド政権として抑え込むことは当然のことである。


中東の国は、議会制民主主義の国ではないので、町に肖像画が溢れていることは普通であり、それをもって政治的プロパガンダの国と言うことはできない。中国の方が遥かに酷い。


産経新聞の記事では、シリアのダマスカスが安定しているのは、アメリカやトルコが過激派を攻撃しているからと報道している。しかし実際は、過激派その中でも特にISが弱体化したのは、ロシアが本格的に参戦したからである。産経新聞は、ロシアの役割を意図的に無視して排除するスタンスなので、それでは、シリアの真実は伝わらない。


つまり、メジャーなメディアから、真実は分からない。すなはち、形を変えた洗脳である。それでも産経新聞は、まだましな方で、もしも産経が朝日毎日レベルに落ちたら、日本のメディアは自滅となる。




【感想】

国際金融資本家がシナリオを書いたアラブの春を、オバマとヒラリーが実行した。アラブの春リビアベンガジ米国領事館襲撃事件、更にはヒラリー私用メール問題は密接に関係していた。アラブの春では、独裁者を倒して民主化を目指す時代の流れと言う報道とは裏腹に、実態は、混乱と内戦に乗じて武器商人が儲けていた。アラブの春の最終ターゲットはシリアのアサド政権であり、反政府組織と過激派組織ISとの三つ巴の内戦となり、テロリストを含むシリア難民が大量にヨーロッパに流入し、グローバリストの企み通り、ヨーロッパでテロ事件を起こした。オバマ政権下の米軍やトルコはISを攻撃しているフリをしていただけで、ISは勢力を拡大していた。しかし、ロシアが本気でISへの空爆を開始すると、急速に弱体化し、壊滅寸前まで追い込まれた。


日本のメディアの中で最もまともな産経でさえ「反政府デモへの弾圧から始まった内戦は」と言う書き出しの記事であり、最初からボタンを掛け違えている。そして、グローバリストにとり、ロシアのプーチン大統領は排除したい敵なので、ロシアの攻撃が、自称イスラム国を土俵際まで押し込んでいることを意図的に無視して報道しようとしない。これでは真実が伝わるはずはなく、グローバリストが操るメディアの誘導通り、アサドは悪い独裁者であり、テロリストを含むシリア難民を輩出するISを壊滅寸前まで追い込んだのは、ロシアではなくアメリカとトルコであると言う、間違った世論が形成されてしまう。



by ロード



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