独立を目指す、けなげなクルド人
【DHC】10/18(水) 藤井厳喜・井上和彦・居島一平【虎ノ門ニュース】
開始後46分〜54分
【内容】
イラク政府軍は、北部クルド自治政府と帰属を争うキルクークの軍事施設、油田地帯、空港、州庁舎など主要拠点を支配下に置いたと国営放送やアルジャジーラは放送した。一方、自治政府の治安部隊ぺシュメルバが、進軍は宣戦布告になるとして緊張が高まっている。今回の軍事的緊張は、クルド自治政府が独立住民投票を強行したことが原因でイラク中央政府は、投票結果を無効化するよう要求している。
ーーー 以上、共同通信より ーーー
ISが首都と言っていたシリア北部のラッカが完全に解放された。実質的にクルド人部隊のシリア民主軍が米軍の支援を受けた。IS壊滅に地上部隊で最も活躍したのはクルド人部隊だ。クルドの独立を認めないと言うのはおかしな話だ。昔はペルシャとトルコに挟まれて独立できず、19世紀にはイギリスとフランスに意地悪されて独立できず、ようやく戦って独立のチャンスを迎えた。中央政府は憲法で自治政府に財政支援するとなっているのに1文も渡そうとせず、中央政府がクルド独立を妨害するから、住民投票をした。憲法違反しているのは中央政府の方だ。また、イラク政府軍とは、実はイランのシーア派の民兵である。治安部隊ペシュメルバは自治政府の正規軍である。ペシュメルバの指導部の一部が分派行動をとり主要拠点から引き下がった。政府軍は戦わず支配下に置いた。地上軍でISと戦おうとしたのはクルドだけだった。空爆はアメリカとロシアがした。クルドは粗末な武器でも果敢に闘う戦闘集団だ。戦費捻出のためクルドが石油を出していて、石油価格が安く抑えられ、日本にとっては有り難い。イギリスがクルドの切り崩し工作をしたのではないか、アメリカは中立を主張して様子を見ている。分派した側は行き先がないから合流するだろう。クルド側は自治共和国として、時間をかけて中央政府と交渉しようとしている。中央政府も、今まで憲法違反してお金は出さず、独立の動きが出たらダメとは言えないだろう。
【感想】
日本においては総選挙の終盤戦となり、周辺国でも日々ニュースが絶えないため、中東のニュースは、それほど注目されません。クルド人は長い期間、大国同士の対立の陰で独立できず虐げられて生き抜いてきた。イラク中央政府からは金銭授受で騙され、外国から内部分裂工作を受け、犠牲が出ることを承知でISとの地上戦を戦って、ようやく独立のチャンスが巡ってきたクルド人を、けなげに感じます。
遠方だから無関心になるのではなく、中東情勢にも関心を持っていたいと思います。
by ロード
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