安倍晋三監督のG7球場における名采配

北、貿易 安倍首相が議論主導 欧米間の「裁定役」 トランプ大統領も「シンゾー、どう思う? 」

G7サミット

http://www.sankei.com/smp/politics/news/180610/plt1806100009-s1.html

8日に開幕した先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)では、安倍晋三首相が昨年に続いて北朝鮮問題などで議論を主導した。米国と欧州・カナダが激しく対立する気候変動問題や貿易問題でも「裁定役」を務めるなど、存在感を発揮している。

8日夜に行われた安全保障に関する討議の冒頭、議長国カナダのトルドー首相の指名を受けて、口火を切ったのは安倍首相だった。

 「昨年のイタリアでのタオルミナ・サミットでは、自分から北朝鮮がこれまでに幾度となく約束を守らなかった経緯を説明した。その後、情勢は大きく動いた」

 タオルミナで安倍首相は、北朝鮮弾道ミサイルが欧州をも射程に収めるようになったことなど、拡大する北朝鮮の脅威を説明し、「今は対話より圧力が必要だ」と訴えた。その前年も安倍首相の発言を聞いており、タオルミナで「安倍首相が昨年言っていた通りの展開になりましたね」と語っていたのがトルドー氏だった。

 110分に及ぶ安全保障に関する討議の半分は北朝鮮問題で、発言したのはほとんどが安倍首相だった。ほかの首脳からは質問が相次ぐなど、同行筋は「完全に安倍首相の独り舞台だった」と振り返る。サミット直前の日米首脳会談で対北朝鮮政策で綿密にすり合わせ、足並みが完全一致していたこともあり、トランプ米大統領も安倍首相の発言に耳を傾けた。

 一方、混乱を極めたのが地球温暖化防止のため、温室効果ガスの排出に関する各国の取り組みを決めたパリ協定問題だった。

 「パリ協定なんてだめだ!」

 トランプ氏がこう断じると、フランスのマクロン大統領が顔を紅潮させてこう反撃した。

 「昨年のサミットの声明に、パリ協定を守ると書いているじゃないか」

 そこに今回のサミット議長で、本来は裁定役であるはずのトルドー氏まで食いついて議論を始める始末だから話は進まない。同行筋は「裁定役がいないから、最後はすべて安倍首相に頼ってくる」と苦笑する。

 貿易問題でも、各国が関税率などの数字を挙げてトランプ氏とやり合った。そしてトランプ氏が日本を除く5カ国の反発を受ける度に、困って振り向く先は安倍首相だった。

 「シンゾーの言うことに従う」「シンゾーはこれについてはどう思うか?」

 安倍首相も本来は欧州、カナダに近い立場だ。だが、世界貿易機関WTO)に批判的なトランプ氏にも配慮し、言葉遣いを選んだ上でこう投げかけた。

 「WTO体制には機能が不十分な面も確かにある。できるだけルールを強化するのはどうか」

 するとトランプ氏は「う~ん」と言いながらも矛を収めた。ドイツのメルケル首相は、こう言いながら安倍首相にウインクした。

 「みんなでWTOを作ったのに、朝起きたらトランプ氏のツイッターで関税を25%かけられると知った。どうしたらいいの」

 結局、再び「シンゾーどうだ?」が繰り返され、トランプ氏は最後にこう言って去っていったという。

 「きょうは、素晴らしい会議だった」

 (ケベックシティー 田北真樹子)







【感想】

きょうは、安倍シンゾー首相が存在感を発揮した素晴らしいG7会議だった。今回のG7サミットは貿易問題などで米国vs欧州・カナダと言う構図となったが、ナショナリストvsグローバリスト系とと見ることもできる。アメリカは20世紀には石油輸入国だったので、世界に目を向けざるを得なかったが、今ではシェールオイルによりエネルギー問題は米国内で完結できるようになった。更にトランプ大統領の登場によりナショナリストの旗手となった。一方、ヨーロッパ側は、マクロンロスチャイルドの子飼いであり、メンケルは寛容過ぎる移民受け入れを行ない、ネオコンの考え方に近い。本来、国際協調派の安倍首相は、日米同盟を最重要視する立場から、見事な裁定役をこなした。WTOのルール強化提案に至っては、裁定役を越え、安倍監督の名采配と言っても過言ではない。





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