NATOの位置付けが変わった

米欧同盟の成果かすませるトランプ氏の攪乱言動 実は重要決定目白押しだったNATO首脳会談

http://www.sankei.com/smp/world/news/180723/wor1807230003-s1.html

今月11~12日にブリュッセルで開かれた北大西洋条約機構NATO)の首脳会議は、国防費をめぐるトランプ米大統領と他の首脳の緊張ばかりが目立った。実際にはロシアへの抑止力向上など同盟強化に向けた重要な事柄がいくつも決定されたのだが、同盟をかく乱するようなトランプ氏の強硬な言動が成果を覆い隠し、結果として米欧の「亀裂」を印象づけることになった。
(ベルリン 宮下日出男)

2日目の12日昼、報道陣が詰める施設ではトランプ氏の記者会見が急遽(きゅうきょ)設定され、緊張が走った。国防費増大の再確認など主要議題は11日に共同宣言として採択されていたが、トランプ氏には6月の先進7カ国(G7)首脳会議で承認を事後撤回した“前科”がある。直前の議論の様子が「またか?」との不安を生んだ。

勝利宣言?

 12日の協議ではトランプ氏が別議題の討議中、各国の国防費が不十分だと突然批判を開始した。このため、ストルテンベルグ事務総長が、協議に加わっていた非加盟のウクライナジョージアの両首脳を退席させ、緊急に国防費問題を再協議する異例の事態となった。

 加盟29カ国中、国内総生産(GDP)比2%との目標を満たすのは米英など5カ国のみ。トランプ氏はドイツなど特に比率の低い国をやり玉に挙げ、目標を期限の2024年でなく「直ちに」達成せよと要求。できなければ、米国は「勝手に行動する」とも迫った。

 ただ、トランプ氏は会見で「強い不満」を首脳らに伝えたとする一方、「すばらしい会議だった」と誇らしげに評し、懸念されたNATO離脱も「必要ない」と表明。目標達成の前倒しは合意されていないが、土壇場の紛糾は「勝利宣言」のための演出との印象すら与えた。(ロイター通信)







【感想】

第二次世界大戦後の世界秩序を維持するために、国連は存在した。そして、冷戦終結により国連は左翼に乗っ取られた。また、ソ連の軍事的脅威に対抗して、NATO諸国は結束した。そして、ソ連が崩壊し、プーチン大統領トランプ大統領が接近すると、NATO諸国の足並みは乱れた。問題点の1つの例として、NATOに加盟する小国の1つが紛争に巻き込まれると、規約上NATO加盟国全体が戦争に引き込まれる危険性が高まる。さて、アメリカの世界戦略上、日米同盟は必須であるが、NATOの価値は相対的に低下してきた。現在では、仮想敵国は中国とイランであり、有事の際には、沖縄在日米軍基地なくして、作戦は成り立たない。それに比べると、ロシアが西欧諸国に侵攻する危険性は極めて低いため、トランプ大統領の目にはNATOの必要性が低下したと映るようになった。







by ロード





クリックして応援してね。
にほんブログ村 哲学・思想ブログ サンクチュアリ教会へ
にほんブログ村