米中貿易戦争の推移と全体像の図解

f:id:hamamatsu3000:20180826014307j:plain


「世界の工場」潰し狙いか 米第3弾の22兆円制裁が焦点に

http://www.sankei.com/smp/economy/news/180823/ecn1808230039-s1.html

トランプ米政権が23日発動した第2弾の対中制裁で、中国の知的財産権侵害を理由とした追加関税の対象品は、第1弾と合わせ500億ドル相当に拡大する。米中の対立は今後、さらに米政権が検討を進める2千億ドル(約22兆円)相当への大規模制裁に焦点が移る。対決姿勢を強めるトランプ米大統領の視線の先には、中国が築いてきた「世界の工場」としての地位をつぶしにかかる思惑も浮かぶ。

米中両政府は22日に次官級協議を再開。中国側に対し、米政府は「関係省庁が一丸となって」(ホワイトハウス高官)知財侵害や米企業への技術移転の強要をやめるよう厳しく迫っているという。

 米政権内では、制裁案をとりまとめた米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表らの「対中強硬派」と、市場への悪影響を懸念するムニューシン財務長官ら「穏健派」のせめぎ合いが続いてきた。

 穏健派が主導した5~6月の閣僚協議で米中が一致した「関税発動の棚上げ」の成果をほごにし、米政権が制裁発動を決めた背景には、トランプ氏が「強硬派の主張に乗った」(通商関係者)ためとされるが、最近は政権全体が強硬姿勢に振れている。

 中国はハイテク産業育成政策「中国製造2025」で、米国の技術覇権に挑戦する姿勢をみせている。

 覇権争いを背景に、米政権は新たに2千億ドル相当の中国製品に制裁関税を課すことを検討。対象品には、衣料品や家具といった主力輸出品が並ぶ。中国は安価な人件費を武器に、こうした付加価値の低い製品分野で製造を受託する「世界の工場」として発展を遂げてきた。近年は電子部品の組立工場として、ハイテク分野のサプライチェーン(部品の調達・供給網)でも重要な地位を獲得した。

 USTRが開催中の公聴会では、企業・団体から「追加関税で価格が上昇し売り上げに響く」「お客がいなくなってしまう」などと反対意見が目立つ。

 それでも、中国などへ流出した製造業の国内回帰を掲げるトランプ氏は11月の米中間選挙を控え、有権者向けの集会などで中国への対決姿勢を演出している。

 米政権が幅広い分野を標的に大規模制裁を検討するのは、製造業の一大拠点となった中国の地位に打撃を与える狙いがあるとの見方が通商関係者の間で出ている。ロス商務長官は22日、米CNBCテレビで「(中国を攻撃する)弾はたくさんある」と指摘。政権が当面、一段と厳しい対中政策に傾くとの観測が根強い。(ワシントン 塩原永久)







【感想】

写真の図式が分かりやすい。今まで、30億ドル、340億ドル、160億ドル、と米中は同規模の関税を掛け合ってきた。しかし、母数となる輸入総額は、1299億ドル対5055億ドルで3倍以上の開きがある。来月にアメリカが準備している2000億ドルの追加関税を掛けると中国はシビれてしまう。では、どうして、この様な事態となったのであろうか。中国は北朝鮮の非核化で協力するフリをしながら、常に抜け駆け支援をして欺いてきた。安価な人件費を武器に世界の工場となり経済発展すれば、民主化するのではないかとの期待があったが、今でも共産党独裁体制を堅持している。公平な貿易とは程遠く知財侵害は目に余る。中国進出した外国企業に、技術移転を強要し、応じなければ、資本の増資も逃避も許可しない抜き差しならぬ状況に追い込む。南シナ海に軍事進出し、新疆ウイグル自治区で人権弾圧を行なう様子は、中国だけが植民地争奪戦時代の横暴な振る舞いをしているように映る。トランプ大統領は、遠目にグローバリストを睨みながら、追加関税の準備を進めている。結局、中国が、さんざん不正をしてきたことが米中貿易戦争の原因であり、現状では中国に有効な対抗策は見当たらない。米国債大量売却には、中国保米国債無効化と言う切り札がある。更にアメリカには、中国銀行ドル建て決済停止と言う超切り札まである。危険な南シナ海での軍事挑発を企んでも、窮鼠猫を噛むことにはならないと思う。





by ロード




クリックして応援してね。
にほんブログ村 哲学・思想ブログ サンクチュアリ教会へ
にほんブログ村