米中の閣僚が外交・安全保障で対決

米中、南シナ海で溝鮮明 外交・安全保障対話

https://www.sankei.com/smp/world/news/181110/wor1811100016-s1.html

【ワシントン=黒瀬悦成】米中の外交・国防担当閣僚による「外交・安全保障対話」が9日、ワシントンの国務省で開かれた。ポンペオ国務長官は共同記者会見で、懸案の南シナ海情勢について「中国の行動と(人工島の)軍事拠点化を引き続き懸念している」と表明。これに対し中国の楊潔●(=簾の广を厂に、兼を虎に)(よう・けっち)共産党政治局員(外交担当)は「米国は中国の支配権と安全保障上の利益を侵害すべきでない」と反論するなど、米中間の溝が改めて鮮明となった。

ポンペオ氏は今回の対話について「非常に生産的だった」と述べ、「米国は中国との冷戦や中国封じ込めの政策を希求していない。中国が確実に責任を持って公正に行動することを望んでいる」と強調した。
 両氏は北朝鮮の非核化実現で一致したことなどを明らかにし、「米国は友好的かつ建設的な対話を求めていく」(ポンペオ氏)、「健全で着実な米中関係の発展は世界の利益に最もかなう」(楊氏)と指摘。関係強化の意向をにじませた。

 しかし、南シナ海問題で、楊氏は人工島の軍事拠点化が「外部の脅威に対抗するのに必要だ」と主張。米軍が展開する「航行の自由」作戦について「軍事行動の口実に使ってはならない」と牽制し、艦船による島への接近をやめるよう要請したと明らかにした。
 これに対し、対話に参加したマティス国防長官は記者会見で「米国は国際法に沿って南シナ海を自由に航行する」と言明し、同作戦を中止する意思はないことを明確にした。





【感想】

青山繁晴議員は「対話ではなく対決だ。米中冷戦を望まないと言う発言は、事実上、米中冷戦になっていると言う意味だ。アメリカは南シナ海でも台湾でも絶対に譲歩しないと言う決意を伝えた」と解説された。数年前には、太平洋を二分割して、ハワイ以西を支配しましょうと中国から分不相応な提案があったが、米中貿易戦争で苦境に立つ現在では、南シナ海を中心に台湾・尖閣北朝鮮に関する話し合いがされたと思われる。そして、共同記者会見では発表されない水面下の交渉を推測してみる。会談内容以上に重要な点は、両軍のトップが互いに相手の目を見て対話したことである。これは、偶発的な米中戦争の勃発を防止し、戦闘のエスカレーションに対するブレーキに貢献したと思う。また、互いの領土が攻撃されるまでは、本格的な米中戦争は起こさず小競り合いで収め、核兵器の使用も控えることが、暗黙のうちに両者の間で確認されたと推察する。





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