米朝首脳会談の時と場所から

2度目の米朝首脳会談 なぜハノイ

https://www.sankei.com/smp/world/news/190209/wor1902090013-s1.html

【ワシントン=黒瀬悦成、シンガポール=吉村英輝】トランプ米大統領北朝鮮金正恩キム・ジョンウン朝鮮労働党委員長との2度目の会談の開催場所にベトナムを選んだのは、かつて米国と戦火を交えたベトナムが経済と安全保障分野で米国と強固な関係を構築した結果、めざましい経済躍進を遂げたことを金正恩氏に見せつける狙いも込められている。

 トランプ氏は昨年6月のシンガポールでの史上初の米朝首脳会談で、北朝鮮も核放棄をすればシンガポールのように経済発展する潜在的可能性があると印象づけることに成功したと自信を深めている。

トランプ氏はその上で、再会談では北朝鮮と同じ社会主義体制のベトナムの現状を金正恩氏に見せ、核放棄を決断させたい思惑があるのは確実だ。
 ただ、具体的にベトナムのどこで首脳会談を行うかについては、米朝間で主張のずれがあった。

 北朝鮮は自国の大使館がある首都ハノイを主張していたとされる。一方、米国は警備が比較的しやすい上、2017年のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議など国際会議の開催実績もある中部ダナンでの実施を希望していたとされ、米国が譲ったとの見方も出ている。

ダナンは、ベトナム戦争中に米軍が上陸した場所で、北ベトナム軍や共産勢力との戦闘が本格化する契機となった。戦争中はベトナムで最大の米軍基地が置かれ、米国にとっても因縁の深い地だ。

 ベトナム政府筋によると、トランプ政権はハノイとダナンの両方に大統領警護隊を派遣し、どちらで行うことが決まっても直ちに対応できるよう、下準備を進めてきたという。
 一方、会談場所を提供するベトナムにとり、ハノイは73年のパリ和平協定調印を受け南北が統一される前から、ベトナムの「解放」に向けた政治運動の拠点となった歴史的な場所だ。

 ロイター通信は、ベトナム政府が金正恩氏を公式訪問の形で受け入れると報じており、こうした事情からもハノイで迎える方向に傾いたとみられる。








【感想】

初回のシンガポールは、明るい北朝鮮と呼ばれ、経済発展した独裁国家であった。今回のベトナムは、地上に残る数少ない社会主義国家(中国・北朝鮮キューバベトナムラオス)でありながら、米国寄りになることで経済発展した。アメリカは、ベトナム戦争で戦火を交えた相手とも強固な関係を築ける寛容性を持っているよと暗に伝えた。開催日が27日と28日で、米中貿易協議の猶予期限である3月1日の直前であり、習近平との水面下における激しい交渉が想像できる。北朝鮮は実務者協議をすっ飛ばして、首脳同士の直談判で制裁解除を狙っていると報道されていた。開催せずの選択肢も取り得たトランプ政権が、敢えてこの地でこの時期に開催すると決定したからには勝算ありと読んだばずである。米中貿易協議は進展しているが、米国が満足できるレベルには至ってない。現在10%の関税を警告していた25%ではなく、とりあえず15%に上げて、今後の経緯を見ると私は推測する。





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