香港デモ、大衆が支配層に一矢報いる

香港政府、逃亡犯条例の改正延期 抗議運動で譲歩

https://www.sankei.com/smp/world/news/190615/wor1906150014-s1.html

【香港=藤本欣也】香港特別行政区政府トップの林鄭月娥(りんてい・げつが)行政長官は15日、中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」の改正案について、立法会(議会)での審議を無期限に延期すると発表した。7月1日の香港返還記念日前の可決を目指していたが、反対運動が広がる中で断念した。28、29日に大阪で開催される20カ国・地域(G20)首脳会議までに混乱を収拾するよう中国当局が指示したとみられる。

林鄭氏は15日の記者会見で「改正案を撤回したのではない」と強調、「異なる意見に耳を傾け、双方の溝が埋まるまで対話していく」と述べた。しかし条例が改正されれば、香港の「一国二制度」が有名無実化すると反対する市民は多く、再審議の見通しは全く立っていない。

 9日に100万人規模の改正反対デモが行われた香港では、16日にも大規模なデモが予定されており、中国・香港政府側が土壇場で譲歩に追い込まれた形だ。

 香港メデイアによると、中国共産党最高指導部メンバーで、香港を担当する韓正・政治局常務委員(副首相)がこのほど深●(=土へんに川)入りし、林鄭氏と対応を協議。その後、林鄭氏が審議の延期を決定したという。

林鄭氏は会見で「延期は自らが決定した」と述べたが、韓氏との会談の有無については回答を避けた。

 民主派の区諾軒・立法会議員は産経新聞の取材に対し、「G20の場で習近平国家主席とトランプ米大統領が会談すれば、香港の逃亡犯条例の改正案をめぐる問題も話題になる」とし、中国当局がそれを避けたとの見方を示している。

 米中貿易戦争で苦境に立つ習氏には本来、G20の場を利用して「多国間主義」をアピールし、米国を牽制(けんせい)する狙いがある。しかし香港の混乱が長引けば、逆に自らが批判の矢面に立たされかねない状況だった。

 区氏をはじめ民主派は「審議の延期ではなく、あくまでも改正案の撤回を目指す」と主張している。中国当局の思惑通り、香港の混乱が収束に向かうのか、16日のデモの行方が注目されている。









【感想】

一口に大衆デモと言っても多種多様である。一昔前までは、デモが政治の流れを変えようとしても抑え込まれた。安保闘争成田闘争も最終的には強大な国家権力には抗えないと報道されていた。天安門事件では武力弾圧という悲惨な結末となった。21世紀になり、ウクライナオレンジ革命チュニジアジャスミン革命を契機としたアラブの春ベネズエラの反政府デモ、と多様化した。鎮圧されたり、インターネットによる情報発信が威力を発揮したり、諜報機関による介入が噂されたりした。そして、韓国のろうそくデモは韓国民にとり最悪の文在寅を生み出すキッカケを作り、今回の香港デモは習近平政権から譲歩を勝ち取った。しかし、支配体制が確立している北朝鮮新疆ウイグル自治区などではデモを起こすこともできない。ただし、民衆の総意でも間違うことがある。ヒトラーは民主的な手続きを経て登場した。甚だしくは、ユダヤの大衆がピラトを押し切ってイエス様を十字架につけてしまった。





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