南シナ海、中国の対艦弾道ミサイル発射実験

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米空母が標的 南シナ海、中国の対艦弾道ミサイル発射実験 国防当局は否定

https://www.sankei.com/smp/world/news/190707/wor1907070027-s1.html

台北=田中靖人】中国が南シナ海で対艦弾道ミサイルの発射実験を行ったとの米国発の情報が波紋を広げている。海域での実験が確認されたことはこれまでになく、確認されれば戦略的意義は大きい。対艦弾道ミサイルは台湾有事などの際、米空母の接近を阻止する兵器で、開発動向が注目されてきた。中国国防省は5日、各国メディアに報道を否定しており、神経質になっている様子がうかがえる。

 米CNBCテレビ(電子版)は2日、米政府高官の話として、中国が最近、スプラトリー(中国名・南沙)諸島で、対艦弾道ミサイルの発射実験を行い、少なくとも1発は海域に着弾したと伝えた。米当局者は種類を明らかにしていないが、対艦弾道ミサイルであれば東風(DF)21Dか新型のDF26しかなく、発射地点を中国大陸や海南島の新空軍基地だとする報道もある。中国は6月29日~7月3日に南沙諸島以北に航行禁止海域、6月30日~7月1日に海南島周辺に飛行禁止空域を設定していた。

対艦弾道ミサイルは世界で中国だけが配備する特殊な兵器で、DF21Dは2011年2月、DF26は昨年4月、中国の官製メディアが正式配備を報道。双方が15年9月に北京で行われた軍事パレードに登場した。

 DF21Dは準中距離弾道ミサイルDF21を大型艦艇の攻撃用に改良したもので「空母キラー」とも呼ばれる。米国の今年度版「中国の軍事力に関する報告書」や台湾の論文によると、射程は1500キロ超で江蘇省南京と広東省韶関(しょうかん)に各1個旅団が配備されているが、南シナ海全域はカバーできない。

一方、「グアム・キラー」とも呼ばれるDF26は核弾頭と通常弾頭の双方を搭載でき、射程は約4000キロ。中国北西部に配備され、南シナ海全域や第2列島線までを射程に収める。

 弾道ミサイルは長距離を飛翔(ひしょう)し最終段階はほぼ自由落下で着弾するため巡航ミサイルなどと比べ精度が低く、固定目標や広範囲の目標を攻撃するのが定石。米国は通常弾頭の弾道ミサイル保有していない。また、中国大陸から遠く離れた海域で空母の居場所を探知し、高速で移動する空母に弾頭を誘導するのは技術的に困難だとされてきた。

だが、中国は、遠方まで探知できる超水平線レーダーの建設や最終段階で自ら空母を探知するシーカー、米国の核ミサイル「パーシングII」に似た終末誘導方式の開発などを進めてきた。06年には民間の衛星写真で、ゴビ砂漠に空母を模した目標が確認されていた。

 DF21Dは、イージス艦に搭載する弾道弾迎撃ミサイルSM3で迎撃可能とされる。ただ、SM3の搭載数には限度があり、中国側が多数を発射すれば防御しきれないため、米空母にとって大きな脅威となる。









【感想】

中国が領海と主張する九段線の絵を見ただけで、中国の横暴は一目瞭然である。中国の海岸線からは何千キロも離れ、ベトナム・マレーシア・フィリピンの海岸線から数十キロのところに勝手に境界線を引き「この線の内側は俺の海だ」と周りを恫喝している。そして、言葉だけでなく、行動で南沙諸島に人工島を造った。2015年9月の訪米で習近平オバマに「人工島を軍事化する意図はない」と発言し嘘をついた。その後、滑走路を建設し、人工島の要塞化を進めた。2016年に中国はハーグ仲裁裁判所で敗訴しても「判決は無効で拘束力はない」と開き直った。もしも、南シナ海や台湾で軍事紛争が生ずると、中国軍は接近阻止・領域拒否(A2AD戦略)で、米海軍が第2列島線内に近づくことを阻もうとする。この時、中国軍の対艦弾道ミサイルが、米海軍空母打撃群の脅威となる。日本にとっても、中東の石油を運ぶシーレーンが、南シナ海を通っており死活問題である。さて、最近のトランプ大統領の片務的日米安保ツイートや米国から台湾への武器売却は、将来的に「自分の国は自分で守れよ」という各国ファーストのトランプ方針と受け取れる。こうした流れに背中を押してもらい、憲法改正・国防力充実に向かうことは、鉄杖精神に叶うと感じる。





by ロード




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