独仏EUで、イギリス追い出しムード高まる

「合意なし離脱」不安も、延期反対が6割 独仏、英EU離脱で

https://www.sankei.com/smp/world/news/191017/wor1910170016-s1.html

英国の欧州連合(EU)離脱に向けた双方の交渉が難航する中、EU側の企業では「合意なき離脱」への警戒が広がる。一方、10月末の離脱期限について、「延期すべきでない」の意見がドイツやフランスで約6割を占め、行方が見えない離脱騒ぎへのいらだちもあらわになっている。

 ドーバー海峡を挟んで英国の対岸にある仏カレー港周辺は、英国と取引のある企業が集中する。英EU離脱をめぐり先週、地元商工会が拠点都市リールで開いた説明会では、用意した200席はすぐ埋まり、立ち見が出るほど関心を集めた。化学品製造会社を経営するベネディクト・パラディニさんは「英国の取引先に通関情報を尋ねても、返事がない。このまま月末、『合意なき離脱』になれば、どう対応したらよいのか…」と不安を訴えた。

英国のEU離脱後、カレー港で検疫や税関が復活すれば、20キロ以上のトラックの渋滞ができるとの予測がある。仏税関当局は事前登録制の通関システムを導入。テストを繰り返しているが、運送業のフランシス・カステランさんは「トラック運転手の約8割はポーランドなど東欧出身。彼らは英仏語に堪能でなく、新システムに対応できないだろう」と指摘した。「合意なき離脱」になれば、英EU間の個人情報の移転が制限される可能性もある。そうなると、登録書類の作成に不安も出てくる。

流通の遅れに特に危機感を強めるのは、自動車業界だ。欧州自動車工業会(ACEA)と関連約20団体は先月、「合意なき離脱」に反対する声明を発表した。英EU間に新たな関税が導入される上、部品供給網が滞れば生産ラインが阻害され、「壊滅的な結果」をもたらすと警告した。

 一方、EU側には「離脱騒動」への疲れも見える。当初、英国のEU離脱は3月末に予定され、企業はこれに合わせて人員や拠点の移転、さらに在庫調整を進めてきたからだ。英国の対岸に位置するオランダのカーフ貿易・開発協力相は9月、地元紙のインタビューで「もうたくさんだ。先の見えない不安が続くより、損害に対処する方がいい」と述べ、さらなる離脱延期に否定的な考えを示した。

 先週発表されたEU6カ国世論調査によると、10月末の離脱期限について「延期は認めるべきでない」とする意見がドイツで66%、フランスとスペインで57%を占めた。最も少ないオランダでは47%だった。調査は仏紙ルモンドの委託で、英調査会社が行った。(仏北部リール 三井美奈)








【感想】

今までブレグジットは、国民投票の結果を受けた英首相とグローバリストの息のかかった英議会の綱引きの様相であった。しかし10月末の離脱期限直前となり、風向きが変わってきた。EU側で離脱延期に反対する世論が高まってきた。独仏スペインでは流通混乱の予測以上に「先の見えない不安が続くより、損害に対処する方がいい」となり、イギリス追い出しムードとなりつつある。合意なき離脱を目指すジョンソン氏にとっても狙い通りである。イギリスはEUの呪縛から解放されれば、アメリカとのFTAや日本の主導するTPPの交渉が可能となり、明るい未来が待っている。鉄杖祝祭を勝利し、新しい時代となった。我々を始め誰もが、新しい皮袋を用意しなければならない。





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