国連制裁決議の全会一致の陰に安倍外交の成果あり

馬渕睦夫「和の国の明日を造る」第64回「テーマ:日本政局の秋」

(その1)




【内容】


開始後7分〜17分

北朝鮮への国連制裁決議で、外交技術的にアメリカは上手くやった。通常は水面下で中国やロシアと交渉して案をまとめてから公表するが不透明感が残る。今回は始めから目一杯の案を公表したので、中国やロシアがどれだけトーンダウンしたかが明るみに出た。この方法はアメリカが目指した厳しい決議を通すのに役に立った。石油製品を半分以下にする制裁は効果がある。北朝鮮は精製能力が無いためガソリンを半減されるとボディブローのように効いて行く。


国際金融資本家が世界戦略のシナリオを書いており、彼らは世界中のメディアを牛耳っている。北朝鮮が彼らにとって利用価値があったから現在まで潰されず存続できた。トランプ大統領が登場するまで、北朝鮮問題は、まるで示し合わせたプロレスのようなものだった。ノコノコ北朝鮮に出かけて行っても北朝鮮の宣伝に利用されるだけで局面が変わることはない。悪く言えば、売名行為で訪朝している。



開始後18分〜26分

ミャンマーロヒンギャ問題で世界のメディアはアウンサンスーチー氏を叩いているが、根底にイギリスの植民地支配の影響がある。デバイド・アンド・ルール(分断統治のことで民族間を分断し、民族同士が力を結集しないように、あるいは民族間を争わせて宗主国が統治しやすいように、宗主国への抵抗を和らげる植民地支配政策のこと)で少数民族に多数のビルマ族を支配させた。すると憎悪はイギリスではなく少数民族に向かう狡猾な統治方法である。問題は、植民地が独立した後にも、民族の対立が残っていること。ロヒンギャ民族は少数民族イスラム教徒である。ロヒンギャ問題は、最初にイギリスのロイター通信が、虐殺としてフェイクニュースで取り上げた。その結果、世界の世論は、ミャンマーの軍部が、酷いことをしていると思うようになった。




【感想】

国連安保理北朝鮮への制裁決議が全会一致で採択されたことに安倍外交は少なからぬ貢献をした。最近の各国との首脳会談では必ず北朝鮮問題は話題に上がっており、国際社会による包囲網形成に努力した。北朝鮮が日本上空を通過するミサイル発射に抗議して、スペイン・メキシコ・ペルーは、大使や外交官を国外追放・国外退去とした。水面下で日本からの地道な働きかけがあったと容易に想像できる。ロシア・イギリス・インドとも絶好のタイミングで首脳会談を行なっている。世界は安倍外交を評価しているが、残念なことに日本のメディアは安倍首相の足を引っ張っている。



ロヒンギャ問題は、差別、歴史、報道など多くの要因が複雑に絡み合っていることが分かった。本来ならば、旧宗主国のイギリスがリーダーシップを取って解決を目指すべきだと思うが、逆にロイターを使ってフェイクニュースを流しているようでは話にならない。背後で操っている勢力の悪意を感じる。



by ロード



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