サウジアラビアの国家的自殺行為

不明記者「素手で争い死亡」 サウジが認める 皇太子の関与言及せず

https://www.sankei.com/smp/world/news/181020/wor1810200005-s1.html

【カイロ=佐藤貴生】サウジアラビアの反体制ジャーナリスト、ジャマル・カショギ氏がトルコのサウジ総領事館で行方不明になった事件で、サウジ当局は20日、カショギ氏は総領事館内で起きた争いで死亡したと発表した。カショギ氏の死亡をサウジ側が認めたのは初めて。捜査は継続中だとしており、死亡時の詳しい状況や遺体の扱いなどは明らかになっていない。

 これに関連し、当局はサウジ人18人を拘束。王室顧問と情報機関高官の2人も更迭された。国営メディアによると、サルマン国王は情報機関再編のため、実子のムハンマド・ビン・サルマン皇太子をトップとする委員会の設置を命じた。

トルコや米国のメディアでは皇太子がカショギ氏殺害を指示したとの情報も流れていたが、サウジ側は、皇太子は事件と無関係だとの立場を示した形だ。

 発表でサウジ側は、カショギ氏は総領事館内で面会した人々と口論になり、素手で争った結果、死亡したと主張。面会相手側はその後、事態の隠蔽を図ろうとしたとしている。

 カショギ氏は2日、結婚の書類手続きのためトルコ・イスタンブールのサウジ総領事館に入り、消息を絶った。トルコ捜査当局は殺害されたとの見方を強め、館内や総領事公邸を捜索したが、遺体は発見されていない。サウジ当局は関与を否定し、カショギ氏は総領事館に来てまもなく、敷地外に出たと主張していた。

 同氏は皇太子の政策などに批判的で、昨年、米国に事実上亡命していた。





【感想】

色々な意味で不思議な事件であり、世界の耳目を集め、トランプ政権とエルドアン政権にとっては迷惑千万な出来事である。今回の事件で最も損をした国はサウジアラビアである。世界中に恥を晒し、国家の信用を失墜させた。余波は経済界にも及び、サルマン皇太子が投資しているソフトバンク株は下落した。彼は世界中に投資しているので、悪影響は侮れない。仮にサルマン皇太子に殺意があったとして、殺害計画は余りにも雑で、事後説明もお粗末過ぎる。総領事館内でのカショギ氏死亡を認めたサウジには、音声データ、遺体処理、実行犯、に関する説明責任がある。これで、サルマン皇太子の国王即位の道は閉ざされた。国家的自殺行為をする気が狂ったサルマン家が統治するサウジとは、まともに付き合えないと世界中の多くの国が思うようになってしまった。




by ロード



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