習近平・金正恩・文在寅、3人の最大の共通点

矢板明夫の中国点描】習近平氏と金正恩氏の共通点

https://www.sankei.com/smp/premium/news/190109/prm1901090006-s1.html

北朝鮮金正恩キム・ジョンウン朝鮮労働党委員長が北京に到着した。昨年3月の電撃的な訪中以来、4度目の訪問である。一時冷え込んだとされた両国関係だが、ここに来て急接近したのは、米国のトランプ政権が中朝双方に政治的、経済的圧力を強化したことが理由だと考えられる。今回の中朝首脳会談のテーマは、恐らくいつもと同じ「トランプ対策」だと推測する。

 よく考えれば、中国の習近平国家主席金正恩氏の共通点は実に多い。まず2人とも、党指導者の子供、中国風に言えば「太子党」だ。権力の座に上り詰めたのも国民意思を反映した選挙によってではなく、密室政治によるものだった。
また2人は、妻がともに歌手出身でしかも美人との評判だ。これは偶然なことではなく、国民に人気の“アイドル”を妻にすることは、独裁国家の特権階級の間でよくある話だ。
 権力闘争が大好きで政敵を容赦なく切り捨てるところも似ている。習氏はこれまで、汚職などを口実に異なる派閥の党幹部を次々と監獄に送り続けたのに対し、金正恩氏は自分の地位を脅かす可能性がある異母兄、金正男(ジョンナム)氏の殺害を指示した。
 そして2人の最大の共通点は、平気で約束を破り国際社会を欺くところだ。中国は2001年に世界貿易機関WTO)に加盟した際、「知的財産権を守る」「市場をオープンにする」などと約束したが、これらのルールを無視し、不当な競争手段で多くの利益を手にしている。
一方、北朝鮮はこれまでに何度も国際社会に「核放棄」を約束し、その見返りに外国の支援を受けながら、一昨年まで核実験を繰り返してきた。

 国際社会からの非難が強まると、中朝両国は開き直り、瀬戸際外交といった手段で相手を翻弄してきた。これまで、習氏と金正恩氏の勝手な振る舞いに対し、国際社会は手をこまねき、効果のある対応を取ることができなかった。
 しかし2年前、トランプ米大統領が登場したことで、状況は一変した。中朝がこれまで使ってきた外交手法は、ビジネスの世界から政治家に転じたトランプ氏には全く通じない。
 トランプ氏は17年4月に習氏と、翌18年6月に金正恩氏とそれぞれ首脳会談を行い、双方の言い分に当初は耳を傾けた。中国からは「通商や為替問題の解消への努力」、北朝鮮からは「核放棄」といった約束を取り付けた。しかしその後、双方がその約束を守る気がないことに気づくと、トランプ氏は厳しい姿勢に転じた。
 北朝鮮に対しては、制裁の緩和を一切しなかった。中国に対しては、輸入品の関税を引き上げるなど貿易戦争を仕掛けた。特に“新冷戦”ともいわれる中国との対決は、習政権には大きな圧力となった。その後、中朝両国からさまざまな手口で揺さぶりをかけられたが、トランプ氏の決意は変わることはなかった。

 米国のことわざに「私を1度だけだませたのなら、あなたの恥。私を2度もだませたのなら、私の恥」(Fool me once, shame on you. Fool me twice, shame on me.)というのがある。トランプ氏はまさにこれを教訓にしたといえる。
 北京での4度目の中朝首脳会談。どんな結論が出るのかわからないが、追い詰められた、よく似た2人の指導者が、今までのやり方を改めなければならないことに気づき始めたに違いない。(外信部次長)








【感想】

上記記事に「2人の最大の共通点は、平気で約束を破り国際社会を欺くところだ」とあった。最近の韓国をみると、文在寅も含めて、3人の最大の共通点となる。さて、4度目の朝貢訪中しても新鮮味はなく、目的は不明である。おそらく、譲歩にもならない悪巧みを話し合い、中国が北朝鮮に圧力を掛けて、一歩踏み込んだ非核化を進めるポーズを取って、アメリカから制裁の緩和を引き出そうという魂胆だと推測する。二番煎じの米朝首脳会談に大した意味はなく、ダボス会議とライトハイザー中心の米朝貿易交渉の成り行きに注目が集まる。





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