イギリスのEU離脱に関する見通し

英議会 メイ首相「信任」 総選挙避け造反なし 超党派で代替案作成へ

https://www.sankei.com/smp/world/news/190117/wor1901170013-s1.html

【ロンドン=岡部伸】英議会下院(定数650)で16日夜(日本時間17日未明)、最大野党・労働党が提出したメイ内閣に対する不信任決議案を反対325、賛成306の反対多数で否決した。与党議員も解散・総選挙による混乱を恐れ、メイ首相の支持に回ったが、15日で大差で否決された欧州連合(EU)離脱合意案の代替案(プランB)作りは容易ではなく、混迷は続きそうだ。

 採決を受け、メイ首相は声明を発表し、「国民投票で選択したEU離脱の実現のため今こそ建設的に力を合わせよう」と訴えた。「議会から十分な支持を得られる解決策を見つける必要がある」とも強調。与野党幹部と超党派で個別協議を始め、野党の意見も取り入れて代替案を練る。

採決には議長団などを除く議員が参加。保守党314人、閣外協力する北アイルランド地域政党民主統一党DUP)の10人全員、無所属議員1人が不信任決議案に反対した。保守党の強硬離脱派議員も総選挙になれば政権交代につながりかねないとみて、決議案可決を回避した格好だ。

 続投が決まったメイ氏は21日までに代替案を議会に提示する。英議会によると、代替案の採決は30日までに行われる。
 メイ氏は超党派で国内の意見を固めたうえで、週末までにブリュッセルを訪問してEU側と再協議に臨む意向とみられる。

 ただ、英議会ではEUとの明確な決別を求める強硬離脱から2度目の国民投票による離脱撤回まで幅広い意見があり、一本化は容易ではない。しかもEU側は離脱案の再交渉を否定しており、英国側の代替案を受け入れるかは不明だ。メイ政権が「合意なき離脱」を回避するため、3月末の離脱時期の延期を模索する可能性がある。








【感想】

イギリスがブレている。もともとEU残留派であったメイ首相が、この時期にEU離脱の舵取りをし、一昨年の国民投票で離脱派が勝利したが、15日メイ政権とEUがまとめた離脱協定は大差で否決され、それでも内閣不信任案は否決されメイ首相の続投が決まった。仮に、2度目の国民投票となれば、勝つまでジャンケンを繰り返すことと同じでイギリス民主主義は死滅する。もし、3月29日にハードブレグジットとなれば、アイルランド国境でのトラックの荷物をめぐって大混乱は必至である。それでも、現時点で、合意なき離脱の可能性が消えた訳ではない。5月に欧州議会選挙があり、そこまではEU離脱期限延期が認められそうであるが、その先は不透明である。仮に、EU離脱できても、移民流入を阻止できるかは不明であり、GDPは7%減少すると予想される。しかし、様々な離脱に伴う痛みはあったとしても、長期的大局的見地から、合意に基づく離脱をすべきだと思う。





by ロード




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