ベネズエラがチャイナショックの引き金となるか
https://www.sankei.com/smp/world/news/190125/wor1901250016-s1.html
【ニューヨーク=上塚真由】南米ベネズエラで独裁色を強めるマドゥロ大統領に反発し、野党指導者のグアイド国会議長が「暫定大統領」への就任を宣言したことを受け、米国の国連代表部は24日、国連安全保障理事会の緊急会合を26日に開くことを要請した。安保理外交筋によると、ポンペオ米国務長官が出席を検討しているという。米国は、反米左翼のマドゥロ政権に対する国際的圧力を強めたい考えだ。
ベネズエラ情勢をめぐっては各国の対応が割れている。欧米諸国や一部の南米諸国はグアイド氏の大統領就任を承認。一方、ロシアや中国、キューバなどがマドゥロ氏を支持している。ロシアと中国は安保理会合の開催に反対するとみられるが、理事国15カ国中9カ国の賛同が得られれば開催される。
米国との国交断行を宣言したマドゥロ氏は24日、米国内のベネズエラ大使館や総領事館を閉鎖すると表明。ベネズエラ国内にいる米外交官は27日までに国外退去させると強調した。
【感想】
ベネズエラがチャイナショックの火種になりつつある。反米左翼のチャベス前政権に中国は数兆円という多額の貸し付けをした。マドゥロはチャベスの路線を引き継いだ独裁者の現大統領で、ロシアや中国、イラン・キューバ・ボリビア・トルコから支持を受けている。対立するグアイド氏が暫定大統領への就任を宣言し、アメリカや欧州諸国が承認している。ベネズエラはハイパーインフレで国民生活は困窮し、グアイド暫定大統領を支持する数十万人規模のデモが起きている。もしマドゥロが軍を動員して、武力鎮圧すれば、米軍介入は必死である。マドゥロ政権が崩壊すれば、中国の債権は焦げ付き、中国経済の崩壊の引き金となる可能性がある。以上は上念司氏の分析である。
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