トルコ、及び関連諸国の相関図

トルコ、迫るロシア兵器調達 米は制裁発動するか

https://www.sankei.com/smp/world/news/190705/wor1907050012-s1.html

【カイロ=佐藤貴生】トルコによるロシア製防空システム「S400」の購入問題が重要局面を迎えている。今月上旬にもロシアからトルコ国内へのS400調達が始まる見通しとなり、トランプ米政権側が報復としてトルコに制裁を科すとの観測が消えないからだ。北大西洋条約機構NATO)を通じ60年以上の軍事上の関係がある米・トルコの確執は、戦後の国際安全保障体制を揺さぶりかねない事態となっている。

 トルコ紙ヒュリエト(電子版)は1日、エルドアン大統領がS400について、「10日以内、恐らく1週間以内に最初の輸送物品が到着する」と述べたと伝えた。同氏は6月下旬、大阪で開かれた20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)の場でトランプ米大統領と会談した結果、「米政権は制裁を行わない」との感触を持ったと強調した。

一方のトランプ氏は大阪で、オバマ前政権がS400に代わる選択肢としてパトリオット地対空ミサイルをトルコに供与するのに失敗したとし、「(トルコは)とても不公平に扱われた」と述べ、制裁に否定的な態度を示唆したとの見方も出た。ただ、米国防総省当局者はこの発言以降も、トルコがS400を購入すれば制裁を科す方針に「変わりはない」としている。

 S400購入計画を受け、米政権は「NATOの装備と相いれない」として、最新鋭ステルス戦闘機F35の共同開発からトルコを排除し、機体も供与しない方針を示して警告してきた。一方のエルドアン氏は4日にも、F35を116機購入予定で14億ドル(約1500億円)を支払い済みだとし、供与しなければ「強盗」だとクギを刺した。

S400は地対空ミサイルと移動式発射台、レーダーが連動する仕組み。トルコがレーダーを稼働させた場合、NATOの防衛システム上の機密がロシア側に流出する可能性があり、F35を供与すればステルス機能に関する機密も流出する-との懸念が米側にある。

 トルコは隣国シリアのイスラムスンニ派過激組織「イスラム国」(IS)掃討で、少数民族クルド人民兵部隊の処遇をめぐり米側と対立。昨年10月にトルコで起きたサウジアラビアの反体制記者殺害事件でも、米側の真相究明に向けた努力が不十分だとして不満を募らせている。

 一方、ロシアはシリア内戦でトルコと一定の協調を維持してきたほか、原発建設などエネルギー供給でも関係を深めている。S400の問題は、ロシアがトルコの取り込みに奏功しつつあることを示してもいる。









【感想】

トルコは、NATO加盟国でありながら、エルドアン独裁の下で中露寄りの行動をすることがある。ベネズエラマドゥロ政権を中露と共に支持したり、ウイグル問題で習近平の肩を持ったりした。自国民には、厳しい情報統制を敷き言論弾圧しているので反対されることはない。シリアのクルド人問題やカショギ氏殺害事件ではアメリカと対立した。EU加盟を認められず、地理的にも欧州とアジアの中間にあり、政治体制は独裁なので、欧米からは仲間外れにされ、中露からは誘惑の手が伸び易い。19世紀までに何度も露土戦争で敗戦し、ソ連時代にはNATO陣営についたが、最近では米国との確執もあり、西側と距離を置くことも多い。アメリカとイランが一触即発の緊張状態の中で、ロシアのS400を導入すると、アメリカから制裁発動となり、イラン・ロシア・トルコvsイスラエルアメリカ・サウジアラビアになり、エゼキエル書のハルマゲドン、すなはち世界最終戦争の構図となる。この様な状況の中でも、トランプ大統領は中国包囲網にプーチンを引き込もうと狙っている。





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