アメリカとイラン、制裁解除で対立、直接対話の糸口見えず

イラン大統領 制裁解除条件に「合意を上回ることは可能」 対話に含み

https://www.sankei.com/smp/world/news/190927/wor1909270001-s1.html

【ニューヨーク=上塚真由】イランのロウハニ大統領が26日、国連総会に合わせて米ニューヨーク市内のホテルで記者会見し、2015年のイラン核合意について「最大限の合意だとは考えていない。現在の合意を上回る措置を望むならば、それも可能だ」と述べ、米国による制裁解除が前提とした上で、再交渉の可能性に含みをもたせた。

 米国と英仏独は新たな核合意に向けた交渉を模索している。ロウハニ師は、再交渉のためには「現行の核合意を完全に履行することだ」と述べ、米国が経済制裁を解除することが条件とした。一方、トランプ米政権が規制を求めるイランのミサイル開発を交渉に含むことには、否定的な考えを示した。

また、一方的に核合意を離脱したトランプ大統領については「政府間による合意は、好き嫌いに関係するものではない。日替わりで変わる食品のメニューではない」と述べて批判した。

 14日に起きたサウジアラビア東部の石油施設攻撃に関しては、「われわれは関係していない」と述べ、改めて関与を否定。米国や英仏独がイランの関与を指摘していることに「証拠を示すべきだ」と反発した。

 国連総会では、欧州諸国や日本などが個別会談などを通じて米イランの対話を促したが、制裁解除を求めるイランと、「最大限の圧力」路線を堅持する米国の対立は解消されず、糸口は見いだせていない。








【感想】

アメリカもイランも戦争を望んでいないとはいえ、制裁解除に対する考え方は真っ向から対立するため、直接対話への道は閉ざされている。サウジアラビア攻撃をイランの関与と米英仏独が見ている。イランが証拠を求めても、諜報能力を開示し、手の内をさらすことになるため、裁判のように証拠を提出することはない。カショギ事件で国際的に孤立したサウジアラビアが、今回の件でアメリカ寄りに立ち、イラン包囲網が強化された。有志連合などで、日本は難しい判断を迫られることになる。日本は、基本的にアメリカ陣営の立ち位置であるが、イランが本当に苦しくなった時の対話チャネルとして備えるため、イランとの関係を決裂させることは得策ではない。





by ロード




クリックして応援してね。
にほんブログ村 哲学・思想ブログ サンクチュアリ教会へ
にほんブログ村