インド、RCEPへの参加見送り

RCEPは「インドの企業、消費者を傷つける」 モディ首相、国内経済への影響強調

https://www.sankei.com/smp/economy/news/191105/ecn1911050010-s1.html

バンコク=森浩】日本や中国、韓国と東南アジア諸国連合ASEAN)など16カ国が参加する東アジア地域包括的経済連携(RCEP)について、インドのモディ首相は4日夜、参加見送りの理由として「インドの農民、企業、労働者、消費者を傷つける」と述べ、国内経済に及ぼす影響を強調した。インドは交渉離脱の可能性も示唆しており、日本を含む15カ国は「インド抜き」で妥結するか選択を迫られている。

 インドは足下の経済が悪化しており、今年4~6月期の実質成長率が5・0%と5期連続で減少。成長が鈍化する中、インド政府はRCEPによって中国から安価な製品や農作物の輸入が増加することで、国内企業や農家が受ける打撃を懸念した。モディ政権の看板政策である国内製造業振興策「メーク・イン・インディア」にも影響を与えかねない。

モディ氏は4日にタイの首都バンコク郊外で開かれたRCEP交渉の首脳会議の席上、国内経済への影響を繰り返し強調。妥結後に各国が得る利益について、「公平でもバランスが取れたものでもない」とも話して、警戒感を隠さなかった。

 首脳会議で日本など15カ国は今年中のRCEP妥結を目指したが、インドの反対で断念。インド外務省のビジェイ・シン局長は首脳会議後の記者会見で、「解決されていない懸念がある」と述べ、この先の協議には参加しない可能性に言及した。








【感想】

各国の思惑が入り乱れ、何度も年内妥結を目指すと繰り返してきたRCEPから事実上アメリカは撤退しており、中国への対抗意識の高いインドが今回参加見送りを表明した。東南アジア諸国は、日本と中国のどちらが主導権を握るか見守っている。中国外しのTPPをアメリカの協力を得ぬ状態でまとめ上げた日本の外交手腕は高く評価されたが、多くの反日国家が参加するRCEPで日本が調整役をこなして仕切ることは困難と見る。インドはインド太平洋にまたがる日米印豪のダイヤモンド構想による、一帯一路封じ込め中国包囲網の要である。中国もソロモン諸島キリバスで反撃を開始した。米中覇権戦争は米ソ冷戦と同様、勝敗が決着するまで止まることはない。世界最大の民主主義国家インドは、米中対立の狭間で中国が担っていた製造拠点を奪おうと狙っている。今さらではあるが、将来を考えると、国賓には習近平ではなくモディを招待すべきであった。





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