拉致問題と日本人妻里帰り問題

横田家がメディアに求めた猛省

https://special.sankei.com/a/politics/article/20200611/0001.html

拉致被害者横田めぐみさんの父で5日に亡くなった拉致被害者家族会初代代表、横田滋さんの妻、早紀江さんら遺族が9日に行った記者会見は、心を揺さぶるものだった。その毅然(きぜん)としたたたずまいと心底から発する言葉に、このまま拉致問題の傍観者でいていいのかと、改めて自問した人も少なくないことだろう。

 なかんずく、平成14年9月の小泉純一郎首相(当時)との初会談で、北朝鮮金正日総書記が拉致の事実を認めるまで、拉致問題に関心が薄いか冷たかったメディアやジャーナリストらは、改めて猛省を迫られたといえる。

 「マスコミも、イデオロギーに関係なく、この問題をわがこととしてもっと取り上げてほしい」

 めぐみさんの弟、拓也さんはこう訴えた。何の罪もない少女が外国に無理やり拉致され、そのまま帰ってこないという悲劇、北朝鮮による国家犯罪を、主義主張という色眼鏡で見るなという当然の話だが、それがそうはなってこなかった。

 同じくめぐみさんの弟である哲也さんは、父の死を安倍晋三首相やその政権批判に利用するのはやめてほしいと主張した。

 「(安倍首相は)北朝鮮問題が一丁目一番地と考えていたのに、何も動いていないじゃないかというような発言を耳にする」

 哲也さんは名指しは避けていたが、これは7日のTBS番組でのジャーナリストの青木理氏の発言と符合する。青木氏はこう述べて安倍政権の外交政策を批判・揶揄(やゆ)していた。




f:id:hamamatsu3000:20200613002354j:plain







【感想】

北朝鮮に拉致された横田めぐみさんの父親で、今月5日に亡くなった横田滋さんの葬儀が8日に川崎市内の教会で営まれた。私は彼がクリスチャンだったことを始めて知った。そして9日に遺族の記者会見があり、めぐみさんの弟も同席した。そして滋さんは息子たちを見てマタイ伝18章をいつも思い出していたのだろうと感じた。「ある人に百匹の羊があり、その中の一匹が迷い出たとすれば、九十九匹を山に残しておいて、その迷い出ている羊を捜しに出かけないであろうか」これこそが滋さんの活動の原動力であり、神様の心情である。めぐみさんが行方不明になり何年も経過した後に、北朝鮮による拉致の可能性が濃厚と判明した。暫くは日本政府に委ねていたが、事態が動く兆しが全く見えず、娘に危害が及ぶ危険性を覚悟して、世論に訴える活動に方針転換をした。その後は全国を飛び回り、最期に妻の早紀江さんから「やれることは全部やったよね」と声を掛けられた。拉致問題は人権問題である以上に国家主権侵害問題であるとは言え、もし横田夫妻がいなければ、今日の世論形成はなかったであろう。そして拉致問題と聞くと、私は日本人妻里帰り問題を連想する。強制的に拉致された被害者に対して、帰還事業では地上の楽園と騙されて、表向きは自分の意志で渡って行った。私はこれを強盗と振り込め詐欺に例えている。拉致が包丁を突き付けて金品を奪う強盗ならば、帰還事業は言葉巧みに騙して、一時的には本人を納得させる振り込め詐欺のようだ。そしてどちらも出国の自由を認めないという基本的人権を蹂躙した北朝鮮による重大な国家テロである。





by ロード




クリックして応援してね。
にほんブログ村 哲学・思想ブログ サンクチュアリ教会へ
にほんブログ村