安倍首相、敵基地攻撃能力保有の検討表明

「敵基地攻撃能力」保有なら攻勢的専守防衛への転換 首相の検討表明

https://www.sankei.com/smp/politics/news/200619/plt2006190034-s1.html

安倍晋三首相が18日の記者会見で、敵のミサイル発射基地を攻撃し、発射を抑止する「敵基地攻撃能力」の保有を検討する意思を示したのは、北朝鮮など周辺国のミサイル技術が高度化する中、迎撃能力に頼るだけでは対処しきれない恐れが強いからだ。保有すれば抑止力のあり方が根本的に見直され、「専守防衛」の方針は守勢的から攻勢的なものへと大転換する。

 自民党の検討チームは平成29年3月、能力保有の検討を求める政府への提言をまとめた。首相は18日の記者会見で、党の提言を「受け止めていかなければならない」と強調。国家安全保障会議(NSC)で議論の対象とするとみられる。

既存の弾道ミサイル防衛網は、海上自衛隊イージス艦の迎撃ミサイルSM3と、航空自衛隊の地対空誘導弾パトリオット(PAC3)で迎撃する2段構え。

 防衛省イージス艦を地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」に置き換える計画だったが、事実上撤回した。ただ、配備が実現しても敵ミサイルをすべて確実に撃ち落とすのは技術的に難しい。

 北朝鮮は昨年以降、17回の弾道ミサイル発射を繰り返しながら、10分以上だった連続発射間隔を約20秒に短縮した。相手の迎撃能力を超える数を同時に撃ち込む「飽和攻撃」を狙っている可能性がある。また、従来型より低く複雑な軌道を描くため迎撃が難しい新型の発射にも成功した。

政府は敵基地攻撃能力について「他に手段がなければ自衛の範囲で、憲法上認められるが、政策上保有しない」と解釈している。首相もこれを引き継いできたが、記者会見では「日本に撃ち込むのはやめた方がいいと(敵に)考えさせるのが抑止力」と語った。政府幹部は「撃てば自分がたたかれると思わせる能力の保有を念頭にした発言だろう」とみる。イージス・アショア計画停止を受け、自民党内でも保有論が再燃している。

 防衛省は戦闘機に搭載し、艦艇などを攻撃する射程500~900キロの長距離巡航ミサイルの導入を決めている。国産も開発中で、「敵基地攻撃に転用することは十分可能」(防衛相経験者)という。

 とはいえ、どのように敵の発射基地を特定し、ミサイル防衛網を突破するかなど技術的な課題も多い。また、公明党保有に反対し、連立政権離脱を主張するのではとの懸念も政府・与党内にはある。(田中一世)



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【感想】

イージス・アショアの突然の停止発表で、日本の防衛体制に不安を感じたが、中止ではなく、詳細な検討のためと聞き少し安心を取り戻した。そして安倍首相自ら、敵基地攻撃能力の検討に言及した。もし、これが実現すれば、自衛隊の海外活動に道を開いた国連平和維持活動(PKO)、片務的な同盟関係から相互的な同盟関係に近づけた集団的自衛権、に続く憲法解釈の進歩となる。敵国からミサイルが発射され、日本の領空に入ってから迎撃する縛りを掛けては、座して死を待つことになる。敵国が日本を攻撃する意図明白となった時点で、策源地を叩くことは、何ら専守防衛の精神に背かない。レールガン・電磁波・レーザー光線など新兵器開発、イージス・アショア再検討、THAAD検討、敵基地攻撃能力、を総合的に判断すれば良い。私は、どれも進めるべきという意見ですが、特に解釈変更と既に導入決定されている戦闘機搭載用の巡航ミサイルを敵基地攻撃用に転用することは強く希望したい。次に既に配備済みのミッドコース段階での迎撃用SM3とターミナル段階での迎撃用PAC3の中間を補うTHAADも捨てがたい。なお、平和平和と唱えていれば平和が保てるという考えは妄想に過ぎず、悪意ある侵略国家に踏み潰されてしまう。市民ひとりひとりが悪と戦う姿勢を持ち、自由を守る責任を果たすことが、平和軍・平和警察における鉄杖精神だと感じる。




by ロード



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