米空母2隻が南シナ海演習で中国牽制

米空母2隻が南シナ海演習 中国牽制、異例の同時実施

https://www.sankei.com/smp/world/news/200704/wor2007040008-s1.html

【ワシントン=黒瀬悦成】米海軍横須賀基地(神奈川県横須賀市)を拠点とする原子力空母ロナルド・レーガンの報道官は4日、産経新聞に対し、同空母と原子力空母ニミッツの2隻が同日、軍事演習を行うため南シナ海に入ったことを明らかにした。南シナ海では中国軍が1~5日にパラセル(中国名・西沙)諸島周辺で軍事演習を行っており、米中両軍が付近で同時期に演習を実施する異例の事態となった。

 米海軍によると、レーガンニミッツを軸とする空母打撃群は6月末からフィリピン海で艦載機の発着艦訓練などを行った後、南シナ海に移動した。引き続き艦載機の運用訓練を行うとみられている。

 米空母2隻が南シナ海で同時に演習を行うのは2014年以来とされる。

 中国は南シナ海の領有権を主張し、スプラトリー(南沙)諸島の岩礁に人工島を造成するなどして軍事拠点化を急速に進め、米海軍などの作戦行動を阻害する態勢を固めつつある。

 米空母2隻による大規模演習は、米国が「自由で開かれたインド太平洋地域」という理念の下、南シナ海での航行の自由を死守する立場を同盟・友邦諸国に明示する狙いがある。



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【感想】

南シナ海に、米原子力空母ロナルド・レーガンニミッツの2つの空母打撃群と、それに加えて中国空母も入り乱れて異例の軍事演習合戦となっている。アメリカは香港国家安全維持法が施行された後で、自国民が不当逮捕されていないか、出国を希望する自国民が滞りなく香港を出国できるのか睨みを効かせている。またイギリスは香港の住民にイギリス市民権を与える方針であり、当然イギリス市民保護の義務が生ずる。つまり香港国家安全維持法による横暴な行為に対しては軍事介入の準備を始めた。一方、独り善がりとは言え中国からすれば、海洋領土と呼ぶ第一列島線内の南シナ海に米空母打撃群が2つも入って来て軍事演習を行うことは挑発行為に映る。かつて中国人民解放軍がA2AD戦略を唱えていた頃、対艦弾道ミサイル東風の射程内に米空母が入ることはリスクがあると思われていた。ここで概算を試みる。マッハ10で飛ぶ東風ミサイルが1000km離れた米空母を狙ったとする。電波妨害や迎撃ミサイルをすり抜けたとして、到達までに5分間を要し、その間に25ノットで進む米空母は4km移動する。着弾誤差が400m以上あるとカスリもしない。米軍は、こうした点での検討を重ね、万に1つも中国の東風ミサイルが米空母に命中することはないと見切って、南シナ海での空母2隻の軍事演習に踏み切ったと思われる。いずれにしても7月に入って米中対決モードは、また一段ステージが上った。




by ロード




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