安楽死、尊厳死、嘱託殺人、そして死生観

嘱託殺人容疑で逮捕の医師、HPに「安楽死研究所」

https://www.sankei.com/smp/west/news/200727/wst2007270006-s1.html

 難病のALS(筋萎縮性側索硬化症)患者の女性から依頼を受け、薬物を投与して女性=当時(51)=を殺害したとして京都府警が嘱託殺人の容疑で逮捕した大久保愉一容疑者(42)が事件の半年前、インターネット上に「安楽死研究会」という掲示板を開設し、安楽死が発覚しない方法を募っていたことが27日、分かった。

 掲示板は大久保容疑者が使っていたツイッターのアカウント名で昨年5月1日に開設。その目的について「人生を静かに閉じようという人もいたずらに長生きを強いられている現状を、現場ベースで打開すべく、知恵と経験を共有したい」と説明し、「バレないための方法」についてのアドバイスを求めていた。

一方、投稿者に対しては、刑法の条文に盛り込まれている「嘱託殺人」や「自殺幇助(ほうじょ)」という単語を使わないよう呼びかけていた。国内では、薬物投与などで患者の死期を早める積極的安楽死は基本的に認められておらず、大久保容疑者も自身が考える「安楽死」の違法性を認識していたとみられる。

 事件では、ALSで寝たきり状態となっていた京都市の無職の女性に頼まれて昨年11月30日、女性宅で致死量の薬物を投与し、殺害したとして、京都府警が嘱託殺人の容疑で大久保容疑者と東京都港区の泌尿器科医、山本直樹容疑者(43)の2人を逮捕した。

2人の医師が逮捕された嘱託殺人事件をめぐり、「安楽死」についてのご意見を募集します。住所、氏名、年齢、性別、電話番号を明記し、郵送の場合は〒556-8661(住所不要)産経新聞大阪社会部「安楽死取材班」、メールはiken@sankei.co.jpまでお送りください。



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【感想】

難病ALS患者からの依頼による嘱託殺害容疑で安楽死と生命の尊厳が注目を集めている。サンクチュアリにとって安楽死で真っ先に思い起こす事件は、言うまでもなく、2012年のお父様御聖和直前の出来事です。その時、生命維持装置の取り外しを提案した韓氏オモニに対して、二代王様と国進様が激しく反対され自然死になったと聞いていますが、真相が解明されたようには感じられません。今後は何世代にも渡ってイエス様の十字架以上に多角的に検証されることと思います。少なくとも日本の裁判所が示した「積極的安楽死」4要件のひとつに「生命の短縮を承諾する患者の明確な意思表示」とあるが、お父様安楽死提案問題に関して、この要件を満たしていないことは明らかである。武田邦彦氏は「古来より日本では安楽死は認められなかった。死の直前の苦痛に耐えて死を迎えることが、人としての勤めであると見做されてきた」と語っていた。大いなる生命の尊厳に対して、小賢しい人間の判断を挟むべきではないという思想に感じられる。生死の問題は極めてシリアスな課題であり、薄っぺらな思考を寄せ付けない重みがある。私は生死の問題は、最終的に「鉄杖道」に至ると直感している。最後に安楽死をテーマにした森鴎外の短編小説「高瀬舟」の朗読を紹介して終わりとする。

https://m.youtube.com/watch?feature=youtu.be&v=T84BTynpQ8M




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