Ｇ７オンライン首脳会議が終了　「日本の五輪開催決意を支持」との声明

https://www.sankei.com/smp/world/news/210220/wor2102200003-s1.html

【ロンドン＝板東和正】英国が議長を務める先進７カ国（Ｇ７）首脳会議（サミット）が１９日、オンライン形式で開かれ、新型コロナウイルス禍を収束させるための国際協力などについて協議した。これを受けて出されたＧ７首脳声明には「新型コロナに打ち勝つ世界の結束の証として、今年夏に安全、安心な形で東京五輪・パラリンピックを開催するとの日本の決意を支持する」との文言が盛り込まれた。

　バイデン米大統領にとっては就任後初の主要国際会議となり、「米国第一」を掲げたトランプ前政権期に揺らいだＧ７の結束を回復できるかが問われた。首脳声明は２０２１年を「多国間主義のための転換点」と位置づけ、新型コロナ対策や気候変動問題、開かれた経済の構築に向けてＧ７が役割を果たしていくことをうたった。

　新型コロナをめぐっては、世界でワクチン争奪戦が過熱し、ワクチン供給をめぐる先進国と途上国の格差が広がっている。国連のグテレス事務総長は１７日、これまで実施されたワクチン接種の７５％を１０カ国が占め、１３０カ国以上はワクチンを受け取っていないと懸念を示した。

　首脳会議ではワクチンを共同購入して途上国にも分配する国際的枠組み「ＣＯＶＡＸ（コバックス）」などへの４０億ドル（約４２００億円）超の拠出表明があり、Ｇ７の支援は総額７５億ドル（約７９００億円）となった。途上国へのワクチン供給を通じて影響力拡大を図る中国やロシアを牽制（けんせい）する狙いもあるとみられる。

人権抑圧と覇権的な海洋進出を続け、不公正な貿易慣行が問題視される中国への対応も議題となった。首脳声明には「非市場志向の政策や慣行」に対処する共同の方策を協議し、協力していくことも記された。

f:id:hamamatsu3000:20210221015026j:plain

【感想】

Ｇ７首脳声明に東京オリンピックを開催する日本の決意を支持する文言が盛り込まれ、Ｇ７首脳の結束を取り付けることに成功した。但し、まだまだ前途多難である。森氏辞任の影響・中共コロナ対策の観客有無問題・冬季北京オリンピックとジェノサイドの影響など通常開催に、どこまで近づくことができるか不透明である。ところで、オリンピックに関する中国の狙いは、東京オリンピックを中止させて日本に恥をかかせ、冬季北京オリンピックでコロナに打ち勝った中国をアピールしようとしている。よって、この方向性に沿った言動は国益を損ねることになる。また、とにかくＧ７首脳会議を行えたことで、世界秩序を乱す中国に対し、少なからず牽制できた。しかし、今後の世界の軸は、Ｇ７よりも日米豪印クアッド＋英が重要になると思う。但し、支柱となるべきアメリカが、ズレておりブレているため、大いに不安である。