中国の南シナ海の浚渫・建設工事でサンゴ破壊 アナリスト「環境犯罪だ」

https://mb.epochtimes.jp/2023/01/132404.html

中国が南シナ海で進めている人工島建設は、同海域の海洋環境に壊滅的な打撃を与え、サンゴ礁を破壊し、魚類資源を脅かしている、とアナリストは指摘する。国連海洋法条約(UNCLOS)違反に加え、中国による浚渫などの工事は環境犯罪と呼ぶに値する。
中国のこうした行為は、海洋生態系に不可欠なサンゴ礁を推定260平方キロメートルにわたり破壊している。
フィリピンの海洋学者デオ・フローレンス・L・オンダ(Deo Florence L. Onda)博士は、2022年11月に米国のシンクタンク戦略国際問題研究所に寄稿した論文で、「環境犯罪は、それが行われた国の人口だけでなく、他の国の人々、さらには将来の世代にも壊滅的影響を及ぼす可能性がある」と述べている。人工礁などの海洋地形を建設する場合、「既存のサンゴ礁が死滅すると、南シナ海全体の生態系のつながりに影響を与える。それぞれのサンゴ礁は、多くの生物が繁殖・成長するための足がかりとなっている」とオンダ博士は記している。
他国の排他的経済水域内のサンゴ礁などの礁を軍事的な人工島に変えることで、中国は自国が加盟している国連海洋条約に違反していると、米国に拠点を置くオンライン分析出版物「グローバル・ストラット・ビュー」が2022年2月に報じている。
中国がパラセル諸島スプラトリー諸島に建設した1,300ヘクタールの人工島には、ミスチーフ礁をはじめ、滑走路や航空機の格納庫などの軍事施設が設置されている。
中国による南シナ海での建設・軍事化プロジェクトにより、漁場が激減していると「グローバル・ストラット・ビュー」は報じている。魚類資源は3分の1減少しており、このままでは2045年までにさらに59%減少すると予測されている。2015年、南シナ海は世界の年間漁獲量の約12%を供給していたが、漁獲量の減少により、沿岸地域の人々の生計が損なわれ、食料安全保障上の問題を引き起こしたほか、絶滅危惧種の密猟が増加している。
しかし、中国による海洋建設の被害に対する国際的な認識が高まったからといって、中国政府の行動が変わるとは思えないと、ランド研究所の上級国際防衛研究員ティモシー・ヒース(Timothy Heath)博士はFORUMに語った。ヒース博士は、南シナ海のほぼ全域に対する中国の恣意的な主張を無効とする国際常設仲裁裁判所の2016年の判決を中国政府が無視し続けている点を指摘している。
博士は「環境犯罪の告発は、南シナ海に関する国連海洋法法廷の判決に大きな影響を及ぼすことはないだろう。なぜなら、国連海洋法裁判所の判決は南シナ海に関する中国の主張をすでに明確に拒否しているからだ。その判決に注意を払わない中国政府なら、環境犯罪の告発にもあまり関心を示さないだろう」と語った。
南シナ海を支配すれば、中国はその海域の権利を持つ国々を犠牲にして豊かな資源を開発することが可能になり、同時にそれらの国々の安全保障や海運を脅かすことになる。「環境破壊は問題だが、他に重要な論点もある」とヒース博士は述べた。









【感想】

中国は自国への工場誘致でも環境汚染を全く気にしない。ましてや南シナ海のサンゴを気にするはずがない。オバマに人工島を軍事基地にはしない、と約束しておきながら、簡単に反故にする。中国が約束を守る場合は、相手が自国より強い場合だけである。また九段線に関して、国際常設仲裁裁判所の2016年の判決を中国政府が紙クズと斬り捨てた。傍若無人にもほどがある。こんな国だから臓器強奪の発想も生まれる。




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