人民元下落、買い支えはできるのか

人民元相場安定に自信 中国人民銀の副総裁

https://www.sankei.com/smp/economy/news/190519/ecn1905190007-s1.html

中国人民銀行中央銀行)は19日、「中国経済は安定している。われわれには人民元レートを理にかなった水準で安定させる条件と自信、能力がある」とする潘功勝副総裁のコメントを発表した。

 激化する米中貿易摩擦を背景に人民元は対ドルで下落傾向にあり、相場が暴落しないよう牽制(けんせい)したとみられる。

 潘氏は、中国の製造業の景況感は依然として拡大基調にあり、海外からも資金が流入していると説明。「(人民銀行は)市場の変動に対応する経験と十分な政策手段もある」と強調した。(共同)









【感想】

為替市場において、米中貿易摩擦を背景に人民元は対ドルで下落傾向にある。人民元安となる動きを当局の意向を汲む中国人民銀行が買い支えようとすれば、外貨準備高のドルを切り崩して人民元を買わなければならず、自ずと限界がある。1ドル7元を死守目標としても投機筋の攻勢は止まらず、先月6.7あったレートが僅か3週間で6.9となり、人民元暴落も視界に入って来た。ファーウェイ締め付けも本格化している折、潘氏の懸命の訴えも虚しく響く。中国人民銀行の立場からすれば、人民元暴落まで強がりを吐き続けるしか他に手はないのであろう。思い起こせば、米中閣僚級協議が終結間近となり、米中首脳会談も取り沙汰された頃、中国側が合意文書を書き換えて、トランプ大統領の逆鱗に触れ、手痛いしっぺ返しを食らった。その時から歯止めが掛からなくなり、人民元の下落が始まった。責任を取ると言った習近平は悔やんでいるに違いない。





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