トランプ米政権、独断的な制裁緩和を警戒

金正恩氏電撃訪中

http://www.sankei.com/smp/world/news/180327/wor1803270042-s1.html

【ワシントン=黒瀬悦成】トランプ米政権は北朝鮮金正恩朝鮮労働党委員長の訪中に関し、中朝当局が正式発表するまで「確認できない」(シャー大統領副報道官)との立場をとる一方、米朝両首脳会談の実施が見込まれる状況下での中朝接近が北朝鮮に核放棄を迫る国際包囲網の弱体化につながることのないよう警戒を強める方針とみられる。

トランプ政権が懸念するのは、これまで北朝鮮の「後ろ盾」を自任してきた中国の習近平体制が、北朝鮮が「非核化」の意思を示したことを評価する形で北朝鮮に対する制裁緩和や援助の再開に独断で踏み切ることだ。

 トランプ政権は「トランプ大統領が世界の国々と連携して北朝鮮に最大限の圧力を加えたことが北朝鮮を(対話の)テーブルに引き出した」(シャー副報道官)との見地から、現行の圧力路線に対する自信を深め、北朝鮮による「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」が実現するまでは制裁圧力を緩和しないと繰り返し強調している。

 トランプ氏がティラーソン国務長官を解任し、後任に対北強硬派で知られるボルトン国連大使を据えることにしたのも、北朝鮮に逃げ場を与えない意思を打ち出す狙いがある。

 米政権としては、中国が非核化交渉の中で一定の役割を果たすことに異存はないとみられる。ただ、仮に米国を牽制(けんせい)する思惑から北朝鮮の擁護に回るようであれば、これまで自制していた中国の有力金融機関などを対象とした大規模制裁に踏み切るなどして、貿易問題などで高まる米中間の緊張に拍車をかける事態も想定される。







【感想】

金正恩の電撃訪中に関して、表向きには、この記事の分析は当たっていると見るが、実質的な中朝の連携には至らず、パフォーマンス的な要素が強いと見る。北朝鮮にとっては、南北首脳会談と米朝首脳会談の前に訪中して中国の顔を立てたことにしておきたかっただけと思われる。中国にとっては、米朝首脳会談が注目された際に中国が重要なプレーヤーではないことが判明して蚊帳の外に置かれそうになったので電撃訪中でアメリカに対して牽制球を投げて存在感を示したかっただけと思われる。実質的には、張成沢氏・金正男氏の事件は深刻で、中朝の溝は修復不能なほど深くなっている。そして、北朝鮮の後ろ盾は、中国ではなくダボス会議に出席したグローバリストだった。中国も北朝鮮と心中する気はさらさらなく、ただでさえ中国経済が傾いてきた時に、下手な制裁緩和をしてアメリカから強烈なカウンター貿易制裁を喰らいたくないはずである。そして、日本の立ち位置は明確で全く変わっていない。トランプ大統領と緊密に連携し、脇を締めて森友文書などで足元をすくわれないように注意することに尽きる。





by ロード





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