【戦国時代のキリスト教宣教師を悩ませた禅僧からの難問】

百田尚樹氏の著作に「日本国紀」があります。その中のコラムにキリスト教の宣教師を悩ませた禅僧からの4つの質問事項が載っています。そして「これらの疑問はいずれもキリスト教の本質と弱点を衝くもので、宣教師たちは明確な答えを示すことができませんでした。」とあり、こうした問答は日本がキリスト教国になりきれなかった原因のひとつとも言われています。ここでは、これらの疑問に対して原理講論を学んだ立場から解答案を考えてみます。

こうしたことは、現在社会悪のように見られている宗教団体の信仰の拠り所である教理、統一原理が、歴史的な難問にも対応できる強力で卓越した神学であることの一つの証明になっていると思います。


①「悪魔は神の恩寵を失った者というが、その悪魔が人よりも大きな自由を持ち、人を欺き、正しい者を滅亡の危機に導くことができるのはなぜか?」

①【解答案】
詳細は原理講論の堕落論で解明されていますが、要約すると、サタンの正体は天使長ルーシェルであり、サタンは愛の減少感によりエバと霊的堕落をし、エバはアダムと肉的堕落をすることで原罪が生じました。これが全ての悪の原因となっています。


②「神が愛の神であるならば、なぜ人が罪を犯さないように作らなかったのか?」

②【解答案】
(ここでは、堕落論の標題のみに留めます)
第六節 神が人間始祖の堕落行為を干渉し給わなかった理由
(一)創造原理の絶対性と完全無欠性のために
(二)神のみ創造主であらせられるために
(三)人間を万物の主管位に立たせるために


③「善をなす人が現世において報いられず、悪をなす人が許されるのはなぜか?」

③【解答案】
原理講論の終末論によれば、サタン主権の罪悪世界が、神主権の創造理想世界に転換される時代を終末といいます。終末を迎える前の罪悪世界では、善をなす人が現世において報いられず、悪をなす人が許される不条理な社会となっています。


④「キリスト教の神が全知全能であるなら、その愛をなぜこれほど長く日本人に隠していたのか?」

④【解答案】
原理講論の復帰原理によれば、み旨に対する神の予定は、神の責任分担と人間の責任分担で決まります。神が直ぐ日本に、その愛を伝えたくても、み旨を担った先人たちが責任分担を果たせないと、別の人物がその使命を果たさなければならず、結局長い時間がかかってしまいました。


以上 情報宣伝委員会


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