3ケ所での準備会議が事実上の最後通牒

米、北朝鮮への大規模な追加制裁を見送り 首脳会談再設定への協議の行方見守る

激動・朝鮮半島

http://www.sankei.com/smp/world/news/180529/wor1805290015-s1.html

【ワシントン=黒瀬悦成】米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は28日、トランプ政権が29日にも発表を予定していた北朝鮮に対する新たな大規模制裁を見送ったと報じた。米朝首脳会談の再設定に向けた実務者協議の行方を見守るためとしている。

同紙が複数の米政府当局者の話として伝えたところでは、制裁措置はトランプ氏が24日、北朝鮮が米国に対して攻撃的な言辞を強めたのを理由に首脳会談の中止を表明したのを受け、財務省が策定。ロシアや中国を含む30以上の団体が対象となっていた。

 ホワイトハウス高官は24日、首脳会談の中止を受けて記者団に「北朝鮮に対し最大限の圧力をかけきったとはいえない」と指摘し、北朝鮮に対して追加制裁を科す方針を明かしていた。

 米朝は南北の軍事境界線にある板門店北朝鮮側施設で27日から実務者協議を開き、6月12日のシンガポールでの首脳会談の再設定を視野に議題の詳細などを詰めている。

 板門店での協議は29日までを予定しているが、同紙によれば延長もあり得るとされ、協議では米国が求める短期間での「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」に北朝鮮が引き続き態度を明確にしていない可能性がある。







【感想】

6月12日の米朝首脳会談では、笑顔で握手して、紛れが入り込む余地のない明文化された調印文書に署名する。つまり、実質的な交渉は29日まで板門店で進行中の実務者協議であり、シンガポールとニューヨークで行われる準備会議となる。そして、これらの事前協議は、事実上の最後通牒となっている。今回の財務省が策定した大規模制裁の見送りは、中国とロシアへの牽制である。では、北朝鮮がいつまでに何をすれば「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」として米政府を納得させることができるであろうか。まず、米朝首脳会談後、ただちに最大80発とも報道されている核爆弾の国外撤去(アメリカへの運搬)であり、続いて、速やかに核施設へのIAEA査察受け入れである。その後、北朝鮮からの申告データと米国が把握している秘密情報との突き合わせを行い虚偽申告のないことを確認する。そして、生物化学兵器及びミサイルの解体処理となる。日本はアメリカと緊密に連携を取りながら、完全な非核化と生存する拉致被害者全員の帰国後に、制裁解除と1兆円以上の経済支援を行うことになる。とにかく、この数日間が朝鮮半島の運命を決する緊迫の日々となっている。





by ロード




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