SF兵器、原子力推進式巡航ミサイルの評価

トランプ氏、ロシアの爆発は「原子力推進式巡航ミサイル

https://www.sankei.com/smp/world/news/190813/wor1908130009-s1.html

【ワシントン=黒瀬悦成】トランプ米大統領は12日、ロシアでの爆発事故について、同国が開発中の原子力推進式巡航ミサイル「9M730ブレベストニク」(欧米での呼称・SCCXスカイフォール)が爆発したものであると指摘した。

 トランプ氏は「米国は爆発から多くのことを学んでいる。米国にも同様の技術はあるが、より発達している」と述べる一方、「爆発は施設の周辺と、より広い地域の大気(汚染)について人々を不安がらせている。良くないことだ!」と批判した。

米核専門家のジェフリー・ルイス氏は、爆発は協定世界時(UTC)で8日午前6時(日本時間同日午後3時)ごろに起きたとする、核実験全面禁止条約機構(CTBTO)の監視システムの計測結果に基づく分析結果を明らかにした。

 ルイス氏によると、爆発事故があった現場の近くに8日、核燃料運搬船「セレブリャンカ」が停泊していたことが商業衛星画像で判明。同氏はCNNテレビに対し、ロシアが原子力巡航ミサイルの実験を行っていたことを示すものであると語った。

 ルイス氏によると、ロシアが昨年夏に北極海のノバヤゼムリャ列島で原子力巡航ミサイルの実験に失敗した際も、同船が原子力推進装置の残骸の回収作業を行ったという。









【感想】

普通、核ミサイルと言えば、核弾頭を液体燃料のロケットエンジンで運搬する兵器である。地下サイロや移動式発射台は、監視衛星情報などを元に、先制核攻撃で破壊される確率は高い。潜水艦発射型SLBMは秘匿性が高く、先制核攻撃に対する残存報復能力を維持するが、乗員の精神状態や休暇交代など多くの問題も抱えている。原子力推進式巡航ミサイルは、核弾頭だけでなく、推進力にも原子力エンジンを用いるので、半永久的に飛行を続けて、先制核攻撃に対する残存性の高い報復能力を保持し、乗務員のケアも不要なメンテナンスフリーのSF兵器となる。ただし、原子力発電所のクリーンで無尽蔵なエネルギー源というイメージが、事故で一変し、何十年もの後始末を要する泥沼状態となったように、原子力推進式巡航ミサイルの軍事的な評価も、今回の事故で変化した。相手国に脅威を与える兵器にもなるが、反面、事故やハッキングにより自国にも被害を及ぼす危険性も内包していることが判明してしまった。






by ロード





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