ベネズエラ問題はアメリカの国内問題

ベネズエラ国会議長のクーデター 軍の大規模離反みられず

https://www.sankei.com/smp/world/news/190501/wor1905010011-s1.html

【ニューヨーク=上塚真由】南米ベネズエラで暫定大統領就任を宣言した野党連合出身のグアイド国会議長と軍の一部が電撃的に行った反米左翼マドゥロ政権に対する蜂起で、グアイド氏を支持するデモ隊と政権側の治安部隊の衝突が4月30日、首都カラカスなどで続いた。米メディアによると、少なくとも69人の負傷者が出たという。これまでのところ軍全体に離反が波及する兆候はみられず、事実上のクーデターは、グアイド氏の狙い通りには進んでいない。

 現地からの映像によると、暴徒化したデモ隊は火炎瓶や石などで治安部隊を攻撃。これに対し、治安部隊はゴム弾や催涙弾などで鎮圧に当たった。軍の装甲車が、グアイド氏の支持者らのグループに突っ込む様子も確認されている。

 グアイド氏は30日朝にカラカス近郊の空軍基地で、「自由作戦」と名付けた蜂起のビデオ声明を公表した。その後、グアイド氏とともに蜂起を呼びかけた有力野党指導者のレオポルド・ロペス氏は30日、在カラカスのチリ大使館に避難。蜂起に参加した軍人25人もブラジル大使館に逃げ込んだという。

 現地からの情報によると、グアイド氏の呼びかけに応じた軍人は一部にとどまるとの見方が強い。パドリノ国防相は30日の演説で、政権軍が引き続き「憲法や合法的な政権を防衛する」と述べ、マドゥロ氏への支持を表明。すべての軍部隊は正常に機能していると主張した。マドゥロ氏はツイッターに「軍の指揮官らは人民に対する忠誠心を示した」と投稿した。

 マドゥロ氏はこれまでのところ事実上のクーデターにも抑制的な対応を取っているが、グアイド氏は5月1日にベネズエラ全土で大規模な反政府デモを予定。政権打倒の行方は見通せず、緊張状態が続くとみられる。









【感想】

トランプ政権からの後押しを受けたグアイド氏が決起を呼び掛けたが、中国・ロシアなどの支援を得たマドゥロ氏の治安部隊による鎮圧がやや優勢である。米露は表面的にはベネズエラ問題で激しい応酬をしているが、水面下では、ロシア疑惑が解決し、INFで丸く収まり関係は悪くない。闇金手法の中国一帯一路は中南米にも触手を伸ばし、ベネズエラの埋蔵石油を当てにした融資は焦げ付いたが、パナマ運河を差押えられると、安全保障戦略にも大きな影響が出る。強力な火力の武器を使用すると代理戦争になってしまうため、小競り合いで収まっているが、情勢は流動的で緊張状態は続いている。結局、チャベス政権からの経済政策の失敗を強権で弾圧し国家崩壊寸前となった。上念司氏によれば、韓国はベネズエラ路線爆進中とのことである。ベネズエラ問題は、自由民主主義陣営vs共産主義陣営のイデオロギー上の対立ではなく、トランプ政権に失点を与えようとしたディープステイトを中心とする反トランプ陣営の揺さぶりであり、本質的にはアメリカの国内問題だと思う。





by ロード




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