(新版)日本国紀〈上巻〉を完読して

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3年前、百田尚樹氏の日本国紀を読み「この本を読めば、日本が好きになり、日本に誇りを持てるようになる良い本だな」と感じました。いつかもう一度読もうと思っていたら、大幅加筆された(新版)日本国紀(上下巻)が出版され、こちらを読むことにしました。そして本日、上巻を完読しました。


この中に、目を引いたコラムがありました。
---コラムより引用開始---
キリスト教の宣教師たちを精神的に苦しめたのは禅僧たちでした。宗教家であると同時に高い教養を身につけた哲学者でもあった当時の禅僧が、全国各地でキリスト教の宣教師たちに鋭い質問を浴びせたのです。
 たとえば、「悪魔は神の恩寵を失った者というが、その悪魔が人よりも大きな自由を持ち、人を欺き、正しい者を滅亡の危機に導くことができるのはなぜか?」「神が愛の神であるならば、なぜ人が罪を犯さないように作らなかったのか?」「善をなす人が現世において報いられず、悪をなす人が許されるのはなぜか?」「キリスト教の神が全知全能であるなら、その愛をなぜこれほど長く日本人に隠していたのか?」という具合にです。
 これらの疑問はいずれもキリスト教の本質と弱点を衝くもので、宣教師たちは明確な答えを示すことができませんでした。
---コラムより引用終了---


禅問答で訓練した禅僧からの質問を取り上げて、日本人の知的水準の高さを示すエピソードでした。

そこで宣教師が返答に困ったキリスト教の本質的な弱点を突く禅僧の問い掛けに、原理講論を知った立場から、私見ですが回答を考えてみました。


▪️▪️▪️▪️▪️

「悪魔は神の恩寵を失った者というが、その悪魔が人よりも大きな自由を持ち、人を欺き、正しい者を滅亡の危機に導くことができるのはなぜか?」

【回答】
「人間がこのサタンの勢力を清算できないのは、サタンが何であり、またそれがどうしてサタンとなったかという、その正体を知らないからである。それゆえに、人間がこの悪を根こそぎ取り除き、人類の罪悪史を清算して、善の歴史を成就するためには、まず、サタンがサタンとなったその動機と経路、およびその結果を明らかに知らなければならない。つまり、このような問題を解明するために、我々は堕落論を知らなければならないのである。」(堕落論


「神が愛の神であるならば、なぜ人が罪を犯さないように作らなかったのか?」

【回答】
「第六節 神が人間始祖の堕落行為を干渉し給わなかった理由
(一)創造原理の絶対性と完全無欠性のために
(二)神のみ創造主であらせられるために
(三)人間を万物の主管位に立たせるために」
堕落論


「善をなす人が現世において報いられず、悪をなす人が許されるのはなぜか?」

【回答】
「サタン主権の罪悪世界が、神主権の創造理想世界に転換される時代を終末(末世)という。したがって終末とは、地上地獄が地上天国に変わるときをいうのである。」(終末論)
従って、終末時代を迎える前の地上地獄は、本然世界ではないため、善をなす人が現世において報いられず、悪をなす人が許される不条理な社会となる。


キリスト教の神が全知全能であるなら、その愛をなぜこれほど長く日本人に隠していたのか?」

【回答】
「み旨成就に対する神の予定は、必ず、神の責任分担と人間の責任分担とが合わさり一つになって初めて完成できるようになっている。」(復帰基台摂理時代)
「み旨に対する神の予定は絶対的であり、人間に対するその予定は相対的である」(復帰基台摂理時代)
「復帰摂理の目的を達成するために地上に来た先人たちが歩んだ道を、今日の我々は再び反復して歩まなければならないのである。そればかりでなく、我々は彼らがだれも歩み得ず、取り残した道までも、全部歩まなければならないのである。それゆえに、堕落人間は、復帰摂理の内容を知らなければ、決して命の道を歩むことはできない。我々が復帰原理を詳細に知らなければならない理由は、実はここにあるのである。」(諸論)




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