不法移民対策でメキシコに制裁関税

「対話で解決すべき」 米制裁関税表明でメキシコ大統領

https://www.sankei.com/smp/world/news/190601/wor1906010008-s1.html

【ニューヨーク=上塚真由】トランプ米大統領が不法移民問題を理由にメキシコからの輸入品に制裁関税を課すと表明したことを受け、ロペスオブラドール大統領は31日の記者会見で「挑発には乗らない。われわれは慎重に対応する。両国間の対立は対話によって解決すべきだ」と述べ、米国との協議で問題打開を目指す考えを示した。トランプ政権との協議に当たらせるためエブラルド外相をワシントンに派遣した。

 また、トランプ氏が、中南米諸国の不法移民が米国に流入しているのはメキシコ政府が真剣に対処していないと批判したことについて、ロペスオブラドール氏は「十分に責任を果たしている」と述べた。

ワシントンに向かったエブラルド氏は31日、ツイッターで「(米国の)メキシコに対する扱いは不公平で、経済的な合理性が全くない」と批判。また、欧州を訪問中のポンペオ米国務長官と電話で協議したとし、6月5日に両政府による交渉がワシントンで行われると明らかにした。








【感想】

現在の世界経済は、アメリカの1500兆円にも及ぶ巨大な個人消費市場を主要ターゲットに世界各国が販売して成立している。そのため、中国と安全保障上の問題が顕在化すれば、貿易関税を掛けることで締め上げることができ、メキシコと不法移民問題が浮上すれば、制裁関税を課すと圧力を掛けることができる。各国はアメリカで売れなくなると困窮するため、目的と手段が噛み合わなくても、圧力に屈することが多い。アメリカは圧倒的な軍事力と共に、基軸通貨ドルとドル決済停止という切り札を保有する世界一の経済大国である。軍事力と経済力を背景として交渉するから相手国も譲歩し、問題も解決する。ただ単に、未来志向で話し合いのための話し合いをする外交では、現実的に問題解決には至らないことを肝に銘ずるべきである。





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トランプ大統領、イギリスに踏み絵を迫る

トランプ氏、機密情報の共有制限を伝達か 英紙報道 華為問題でメイ英首相に

https://www.sankei.com/smp/world/news/190531/wor1905310005-s1.html

【ワシントン=塩原永久】英紙フィナンシャル・タイムズ(電子版)は30日、トランプ米大統領がメイ英首相に対し、中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)を英国の第5世代(5G)通信網から排除しない場合、機密情報の共有を制限すると警告する検討をしていると報じた。英政府に中国製の締め出しを迫るため、トランプ氏が来週の訪英時、メイ氏と会談した際に直接伝える可能性があるとしている。

 同紙は、トランプ氏が英国側に「5Gでの中国製の使用は、米英の情報共有に深刻な問題となる」との米政府の認識を、改めて伝達する方向だと指摘。メイ氏に「脅し」をかけ、中国製排除に同調するよう求める構えだとしている。

トランプ米政権は、中国製機器を用いた5Gの通信ネットワークに情報漏洩(ろうえい)の恐れがあるとして、同盟国や友好国に使用しないよう要求。英政府が国内通信網から、中国製を完全に締め出す方針を固めていないことを問題視していた。

 特に英国は、米豪など5カ国で機密情報を共有する枠組み「ファイブアイズ」の一角であるだけに、米政府内では足並みの乱れが懸案となっていた。

 トランプ氏は23日、華為について「安全保障の観点からも軍事面からも極めて危険だ」と指摘していた。米政府は、華為に対して米国の企業が製品などを供給することを事実上禁じる措置を発動。米国内での使用も厳しく制限する大統領令も発していた。

 一方、トランプ氏は30日、辞任するメイ氏の後任に取り沙汰されるジョンソン前外相や、欧州議会選で躍進した離脱党党首のファラージ氏について「友人だ。2人ともとても良いやつだ」と述べた。







【感想】

アメリカの20世紀以降の戦争で、イギリスはいつもアメリカに味方した。つまり、多くの軍事情報を共有して共に戦った。強固な結束を誇る英連邦で形成するファイブアイズの旧宗主国イギリスに対してさえトランプ政権は、強硬に踏み絵を迫る決断をした。まず隗より始めよ、最も仲の良いイギリスに対して毅然と対することで、他の同盟国や友好国は推して知るべしとなる。アメリカ陣営につくと明言しなければ、アメリカ陣営から排除される。玉虫色は許されない。中国依存度の高い韓国などにとっては厳しい踏み絵となる。トヨタは認識が甘い、かつての東芝機械のようにならないことを願うばかりである。





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金正恩独裁体制における責任の取らせ方

米朝首脳会談の実務幹部を処刑か、金与正氏も「謹慎中」 韓国紙が報道

https://www.sankei.com/smp/world/news/190531/wor1905310007-s1.html

【ソウル=桜井紀雄】ベトナムハノイで物別れに終わった2月の米朝首脳会談で実務協議の北朝鮮側担当者だった金革哲(キム・ヒョクチョル)国務委員会対米特別代表が、責任を問われて処刑されたとの情報を韓国紙、朝鮮日報が31日、消息筋の話として報じた。米国に取り込まれて金正恩(ジョンウン)朝鮮労働党委員長を裏切った「スパイ容疑」が適用されたという。

 韓国統一省は、確認できないとしており、真偽は不明。同紙は、対米や対韓国交渉を統括してきた金英哲(ヨンチョル)党副委員長も党統一戦線部長を解任され、地方で思想教育と強制労働を受けていると伝えた。対米実務協議を担い、対日接触の窓口ともされた同部の金聖恵(ソンヘ)統一戦線策略室長や、米朝会談で金正恩氏の通訳をした女性は、政治犯収容所に送られたという。

女性は、トランプ米大統領が会談場を立ち去ろうとした際、「一つ提案することがある」との金正恩氏の言葉を通訳できなかったとされる。

 金正恩氏の妹の金与正(ヨジョン)党第1副部長も「出過ぎた行動」が問題となり、謹慎中だという。与正氏は、南北・米朝首脳会談で常に兄をサポートする姿が目立ったが、金正恩氏の4月のロシア訪問では同行が確認されなかった。

 朝鮮日報は「ハノイの交渉決裂にショックを受けた金正恩氏が内部の動揺と不満を鎮めるため、大々的な粛清を行っている」との見方を伝えた。









【感想】

朝鮮日報は、米朝首脳会談決裂の責任を押し付けられた担当者が処刑されたと報じた。もし本当なら気の毒に思う。トランプ大統領とも交渉した金英哲は高齢にも関わらず強制労働に服している。また、通訳の女性が政治犯収容所に送られたことにも同情する。首脳会談の通訳に抜擢される程の人物に、この程度の英訳ができないはずはない。極度に緊張した修羅場の雰囲気に呑まれて言葉に詰まったと推察する。逆に金正恩はスイス留学したのだから、これくらい自分から英語で叫べよと突っ込みたくなる。金正恩自身の首脳会談の読み違いを側近に責任転嫁して粛清するようでは、体制崩壊も近い。さて、米中貿易交渉でも、閣僚級会談が大詰めを迎え合意間近かとなった時、「今トランプ政権は弱っているので、強気に出れば譲歩するはず」と習近平にアドバイスした者がいる。習近平は真に受けて合意文書を書き換え、トランプ大統領から全輸入品の関税25%という手痛い逆襲を食らった。アドバイスした者は今頃、無事だろうか。





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天安門事件30年に寄せて

天安門事件30年】米報道官、中国当局の締め付け「恐ろしい迫害」

https://www.sankei.com/smp/world/news/190531/wor1905310014-s1.html

【ワシントン=黒瀬悦成】米国務省のオルタガス報道官は30日、中国で民主化運動が武力弾圧された天安門事件から6月4日で30年を控えて中国当局が活動家を拘束するなど取り締まりを強めていることに関し、「中国共産党による組織的で恐ろしい迫害行為だ」と非難した。

 同報道官はまた、天安門事件では「平和的に抗議していた人々が徹底的に虐殺されたことを忘れてはならない」と強調。その上で「米政府は、殺され、拘束され、行方不明になった人々に関する全容を白日の下にさらす取り組みを国際社会とともに続けていく」と訴えた。

一方、米CNBCテレビによると、ペンス副大統領は天安門事件30年に合わせ、中国による信教の自由や人権の抑圧を非難する演説を6月中旬にも行う。

 トランプ政権は、数百万人規模とされるイスラム教徒の少数民族ウイグル族新疆ウイグル自治区の再教育施設に強制収容していることに懸念を強めており、ウイグル人弾圧に関与した中国企業が米企業と取引するのを禁じる懲罰措置も検討しているとされる。

 米政権は今後、貿易や安全保障に加え、人権問題でも中国との対決姿勢を強めていく構えとみられる。








【感想】

天安門事件から6月4日で30年を迎える。亨進二代王様は、中国共産党を聖書で赤い馬と表現されている脅威であり、トランプ大統領を天宙的マクロの中心人物であると語られました。最近、サンクチュアリの中で「天安門事件で大虐殺はなかった」と主張する輩が出現している。こうした風潮を野放しにすることは、言論の自由を逸脱していると思う。中国の人権弾圧は上記の記事の通りである。フェイクニュースサンクチュアリ信徒の神霊を曇らせる行為は謹んでいただきたい。通常、人権問題は、内政干渉だと反発されやすいため、主権国家に対して声高に批判することは少ない。トランプ政権が中国に対して、貿易問題に留まらず人権問題でも攻め立てているところを見ると、本気で共産党体制の崩壊を目指していると感じ取れる。6月中旬に予定されているペンス副大統領の演説が今から楽しみである。





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トランプ政権、中国をデカップリング

アメリカを読む】中国の「切り離し」に向かうトランプ政権

https://www.sankei.com/smp/premium/news/190530/prm1905300003-s1.html

トランプ米政権が矢継ぎ早に、中国に対する制裁関税の強化や、中国ハイテク企業の封じ込め策に踏み切った。5月上旬に貿易協議が決裂したことで、米政権が中国を国際経済から切り離す「デカップリング(分離)」に本格的に動き出したのだ。世界経済が米中2陣営に分離される「経済冷戦」時代の到来が現実味を帯びてきた。
(ワシントン支局 塩原永久)

 「世界経済に『鉄のカーテン』が出現する。主戦場はハイテクだ」

 米中経済関係のキーマン、ポールソン元米財務長官は5月上旬、米テレビ番組でそう語り、米ソ冷戦の時代に世界の分断を象徴する概念として人口に膾炙した「鉄のカーテン」が、米中間に築かれると予言した。

昨年12月の米中首脳会談後、中国による知的財産の保護策や、外国企業に技術移転を強要する政策の是正を話し合う貿易協議が本格化した。米中両政府の会合は11回を数え、合意は間近とみられていたが、トランプ米大統領が5月5日、対中制裁関税の強化を突然、ツイッターで発表。中国からの輸入品2000億ドル(約22兆円)分に課した追加関税の税率を10%から25%に引き上げ、さらに3000億ドル分に課税する準備もはじめた。

米政府は「中国が約束済みの合意をほごにし、再交渉しようとした」(閣僚)ための措置だと説明している。米メディアによると、トランプ氏による5日のツイッター発言の直前、中国が米政府に合意文書の草案を送付。草案は合意の重要部分が「ほとんど削除されていた」として、中国の改革姿勢の後退が「米大統領の怒りを買った」と伝えている。

 中国政府の“変心”が対立激化の引き金になったとの見方だ。ただ、米通商専門メディアによると、米通商代表部(USTR)はすでに前週、2000億ドル分の関税引き上げに備え、関税適用の除外品を選定する準備を始動していた。トランプ氏が「怒りの鉄槌(てっつい)を振り降ろすシナリオ」は、周到に用意されていた可能性がある。

中国は「主権」にかかわる部分で一貫して対米譲歩を拒否していたとみられ、結局のところ、11回の貿易協議は、自由主義経済と相いれない中国の姿を浮かび上がらせた格好になった。

■発言力増す「デカップリング派」

 「水と油」のような米中経済の実態が、トランプ政権内で改めて認識されていく中、ロス商務長官やナバロ大統領補佐官(通商問題担当)の発言力が強まっているとみられる。

 米外交問題評議会(CFR)のオールデン氏は、中国を戦略的脅威と位置づけるナバロ氏や、政権外に出た元大統領首席戦略官兼上級顧問のバノン氏を念頭に、「デカップリング推進派の意見をトランプ大統領が聞き入れた」との見方を示す。

その結果、米政府は5月中旬、中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)に対する禁輸措置を断行。米国内で中国製品を締め出す大統領令にも踏み切った。

 このところトランプ氏は「企業は中国から(制裁関税の)非課税国に移転すればいい。米国で製造するのが最善だ」という趣旨の発言を繰り返している。米制裁関税で打撃を受ける中国進出企業に“中国脱出”を促しており、制裁関税の長期化を辞さない構えだ。製造業のサプライチェーン(部品の供給・調達網)に組み込まれ、「世界の工場」として発展した中国。米政府は、その時計の針を逆に戻し、デカップリングを推し進める姿勢を鮮明にしている。

■関税の効果を重視

 トランプ政権はこれまでの貿易交渉で、追加関税を「交渉カード」として駆使してきた。だがトランプ氏の発言からは、米中間の貿易に打撃を及ぼす関税の効果そのものを重視する認識がにじみ出ている。

 米ピーターソン国際経済研究所のポーゼン所長は米ブルームバーグ通信に「トランプ氏は株式市場や(農産品の対中輸出が多い)アイオワ州の支持率がどうなるかで(強硬な通商政策を)思いとどまることはなくなった」と語った。

以前は、株価急落や、大統領選挙で重要な中西部の農業州での支持率低下への危惧から、大統領が「いずれ中国と合意を取りまとめる」との観測があった。だが今では、トランプ氏は「保護主義的な通商政策が米国にとって正しいという信念」(ポーゼン氏)に従って、中国との対決路線を貫くとの見方が強まっている。








【感想】

トランプ政権が中国の経済的分断を徹底的に押し進めるという上記記事の分析は正しいと思う。もし、米国の農家のデメリットやトランプ政権に対する支持率への影響があっても、全輸入品への関税25%は緩めず、習近平が白旗を掲げて、大きなディールを求めてくるまで締め付けは続けられると見る。そして、白旗を揚げる前にチャイナショックとなるかもしれない。リコーは損切りを決断して中国離脱に踏み切った。パナソニックはファーウェイ排除に舵を切った。それに対し、トヨタ経営判断が甘く、中国との取り引き継続を明言しており、アメリカから制裁される可能性すらある。経団連親中派議員は状況判断を見誤っている。米中は砲火を交えていないだけで、既に戦争状態なのだから、日本の対中戦略はトランプ政権と共同歩調を取るべきである。





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映画「空母いぶき」を観て

予告編





数年前、国防討論番組を見ていると、マンガ「空母いぶき」の緊迫感が凄いと言っていた。一度読んでみたいとは思っていても、十数冊もあり、モタモタしているうちに映画化されてしまった。


ネタバレしない程度に解説するなら、上記の予告編を2時間14分の本編に引き伸ばしたような映画であった。


身内に自衛官がおり、興味深く観ることができた。ミサイルが飛んでくると、隣で妻は下を向いていた。どうも、こういうシーンは苦手なようだ。CG技術は向上し、CGなのか実写なのか判別できない迫力の臨場感があった。


言うまでもなく、サンクチュアリは平和軍・平和警察を重要視し、トランプ大統領は、力による平和を強調している。明日の日本で現実になっても不思議ではない映画であった。





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芥川龍之介「杜子春」を初めて原文で読んで

杜子春

https://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/170_15144.html


実父が入院し、お見舞いに行って来た。見るからに衰弱してきた。先月も先々月も帰省したが、今回は、ことの外、喜んでくれた。長年、親不孝をかけ続け本当に申し訳ない。


ところで、小学校3年生の時の担任の先生が、よく授業中に童話や民話を朗読してくれた。その中の1つの話が強烈な印象で幼心に焼き付き、一度聞いただけなのに、今でもトラウマとなりあらすじまで覚えている。当時はまだ頭脳明晰だったようだ。後日、その話は芥川龍之介の短編「杜子春」であることを知った。


大人になり、宮崎駿監督作品「千と千尋の神隠し」を観た。そのワンシーンに杜子春を想い起すシーンがあり、ドキッとした。


それから、親子の情、地獄、信仰、をテーマにした芥川龍之介の別の短編に「おぎん」がある。


実は、今回初めて杜子春を原文で読んだ。我が半生で起こった様々な出来事が、走馬燈のように蘇った。


杜子春の最後に(大正九年六月)とあった。お父様が御聖誕された1920年である。





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