香港デモは、米中貿易戦争における交渉カード

香港各地で再び抗議活動 警察が催涙弾、拘束者も

https://www.sankei.com/smp/world/news/190812/wor1908120003-s1.html

香港から中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案をめぐり、香港各地で11日、抗議活動が行われた。若者らは繁華街の幹線道路などを占拠、警官隊が強制排除のため催涙弾を発射し、複数人を拘束した。負傷者も出た。

 6月に抗議活動が本格化して2カ月がたち、香港政府は過激デモへの取り締まりを強化。若者らは最近、警察を消耗させるため、短時間で場所を変えながら道路封鎖などの抗議活動を繰り返している。行動が予測不能なことから、観光客への影響も懸念されている。

若者らは11日も分散し、海底トンネルや車道をバリケードで次々に封鎖した。香港メディアによると新界地区の地下鉄駅周辺で双方が衝突、警官隊が構内に向け催涙弾を発射し騒然となった。警察が許可した香港島での集会には数千人が参加、改正案の完全撤回や警察の強制排除に関する独立調査委員会の設置を求めた。(共同)








【感想】

中国が1992年に制定された逃亡犯条例を改正せよと、香港に要請したことは一度もない。別に法律などなくても、中国当局は勝手に香港で逮捕している。キャリーラムが北京を忖度して、中国国内の資本逃避の抜け穴を塞ごうとし、条例改正を試みた。もともと中国は、香港に国家安全条例の制定を要請していたが、抵抗が激しく制定が困難なため、つなぎとして逃亡犯条例改正を認めた。アメリカは米中貿易戦争で中国に関税を掛けた際に、中国に取り込まれつつある香港を関税で優遇していていいのかと議論が始まった。アメリカは、香港の優遇関税を撤廃するため、香港人権民主主義法案を提出した。これが成立すると関税優遇で利権を得ている香港の親中派議員が困ることになるので、デモを背後で画策した。逃亡犯条例が、香港の一国二制度における最後の砦であり、香港独自の司法の独立がなくなると宣伝され、大規模デモとなった。アメリカはタイミングを見計らってペンス副大統領の人権演説を行う予定である。現在、香港デモは、米中貿易戦争における交渉カードになっており、予断を許さない。





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