NATO首脳会議「中国は体制上の挑戦」と非難

NATO首脳会議「中国は体制上の挑戦」と非難

https://www.sankei.com/article/20210615-UA76F5ICKRO7HOX4UIFTTXU4FY/

コーンウォール(英南西部)=板東和正】米欧の軍事同盟、北大西洋条約機構NATO)は14日、首脳会議をブリュッセルの本部で開いた。NATOは声明で覇権主義を強める中国を「体制上の挑戦」と位置づけた上で、中国の脅威への対処のため、NATO改革に向けた政策文書を承認した。

会議にはバイデン米大統領が初出席。会議では、NATO条約第5条が定める集団防衛について、米国にとって「神聖な義務」であると強調した。トランプ米前政権時代に揺らいだ米欧の結束を確認した。

声明は「中国の野心と自己主張の強い行動は、ルールに基づく国際秩序と同盟の安全保障への体制上の挑戦だ」と明記。ロイター通信によると、首脳声明で中国を正式に非難するのは初めてという。

首脳会議ではロシアだけでなく、中国を「巨大な脅威」と位置づけた政策文書「NATO2030」を承認。今後10年間の行動指針となる新たな「戦略概念」の改定に乗り出し、中国対策を初めて盛り込む。

NATOは2010年の首脳会議で現行の戦略概念を採択し、ミサイル防衛をめぐる対露協力などを盛り込んだ。中国の台頭はこれ以降のことで、ストルテンベルグ氏は今月11日の記者会見で「安全保障上の脅威や課題は多くの点で変化した」と強調した。

バイデン氏は14日、ロシアと中国は「私たちの期待と一致するような行動をとっていない」と批判した。

首脳会議では、米国でロシア発とみられる攻撃の被害が深刻化しているのを受け、新たな「サイバー防衛政策」で合意。軍事活動で排出される温室効果ガスの削減でも一致した。



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【感想】

NATOは元々ソ連を仮想敵国とした西側陣営の軍事同盟の色合いが濃かった。そのためバイデンがNATOに参加すると聞いて、主要敵国を便宜上ロシアに見立てて、相対的に中国の脅威を薄めることを心配した。しかしNATO自体の存在目的を対中国にシフトさせた。今のアメリカを真に舵取りする者は、バイデン以上に米軍のように見える。ペンタゴンの中でトランプ大統領に近い保守的なグループとDSに近い軍産複合体の影響を受けるグループとの綱引き状態と思える。チェルノブイリ原発事故がソ連崩壊の引き金を引いたように、中国の原発から大規模な放射能漏れが起これば中国崩壊の序章となる。ソ連は世界経済と分離されていたので、経済的影響は小さかったが、世界経済に根を張る中国の影響は甚大である。クアッドやG7との連携を密にして、万一の場合の被害を最小限に抑える準備を始めなければならない。




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