米下院議長選混迷 11回投票も未決 1859年以来

https://www.sankei.com/article/20230106-4BZISMRWZJJXLL2US6P4EQEA2A/

【ワシントン=渡辺浩生】米議会下院は5日、3、4両日の本会議で決着しなかった新議長選挙を再開した。この日は5回投票が行われたが、多数派の共和党トップ、マッカーシー院内総務は党内の保守強硬派議員の造反で、いずれも当選に必要な過半数を獲得できず、休会した。下院は6日に再開され、投票を続ける見通し。
3日以降の投票回数は計11回。9回目の投票で議長が選ばれた100年前の1923年を超え、44回の投票を費やした南北戦争前の1859年以来という歴史的な混迷が続いている。

米主要メディアによると、マッカーシー氏は、自由議員連盟に属する強硬派議員との交渉で、議長解任を要求する手順を簡素化する案や議事運営委員会に同連盟の議員を多く割り当てるなどの要求を受け入れたもようだが、懐柔は不調のまま。5日は20人が他候補に投じ続け、トランプ前大統領に近い議員がトランプ氏に1票を投じる場面もあった。
議長は下院(定数435、任期2年)の運営上の規則の制定、各常任委員会の委員長人事などに大きな権限を握るかじ取り役であり、選挙後の新会期で選出されない限り、議員は就任宣誓もできない。

選挙は過半数を獲得する候補が出るまで続く。移民問題、ロシアのウクライナ侵略、中国との大国間競争など内外の課題が山積する中、法案作成や重要案件の調査など立法活動に着手できない異常事態となった。

共和党は昨秋の中間選挙で多数派を奪還したが、民主党との議席差はわずかで、党内の意見集約に強硬派の発言力が増した格好。保守系の米紙ウォールストリート・ジャーナルは5日付社説で、共和党内の強硬派は「困難な決断・妥協を必要としない野党や少数派の立場の方が快適と思っている」と指摘、多数派党の自覚に疑問を呈した。








【感想】

せっかく下院で共和党が勝利したのに、下院議長の選出で紛糾しては、民主党が漁夫の利を得てしまう。トランプ大統領マッカーシー氏の支持表明をし、共和党マッカーシー氏に反対票を投じている20人はトランプ支持議員であるにも関わらず、こうした事態となっては、最悪マッカーシー氏が民主党と交渉し、弱味を握られた状態で下院議長に就任しても、フリーハンドで共和党の政策を推進することは困難となる。マッカーシー氏をライノと見る保守強硬派の20人は大局的な見地から賢明な判断をしてもらいたい。




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