【米大統領選】トランプ、バイデン両候補が直接対決へ 初の討論会、各種テーマで90分
https://www.sankei.com/smp/world/news/200929/wor2009290012-s1.html
【ワシントン=黒瀬悦成】11月3日実施の米大統領選に向けた1回目の候補者討論会が29日夜、中西部オハイオ州クリーブランドで開かれる。再選を目指す共和党候補のトランプ大統領(74)と民主党候補のバイデン前副大統領(77)による初の直接対決で、最高裁判事の指名問題やトランプ氏の納税疑惑などの新たな争点も交え、両候補が舌戦を繰り広げる。
両候補は、「両候補の歩み」「連邦最高裁」「新型コロナウイルス」「経済」「人種と暴力」「選挙の正当性」の6つのテーマに関し、それぞれ15分間、計90分間にわたり討論する。
28日現在の両候補の全米平均支持率はトランプ氏が42・9%、バイデン氏が49・7%で、トランプ氏は引き続き劣勢にある。
トランプ氏としては「集会や記者会見をたまにしか開かず覇気に乏しい」とやり玉に上げているバイデン氏を論破し、形勢逆転につなげたい考えだ。
しかし、トランプ氏が2016年の当選前の15年間のうち10年分の所得税を連邦政府に納めていなかったとする27日の米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)の報道が、バイデン氏を勢いづかせるのは確実だ。
トランプ氏は28日、ツイッターで報道を改めて否定し、「私も他の人々と同様に税の控除が認められている」と訴えた。
トランプ氏は一方、バイデン氏は「討論会の前後に薬物検査を受けるべきだ」と繰り返し主張。同氏が過去の民主党候補指名争いの討論会で出来不出来が激しかったのは、薬物を服用しているためではないかと疑義を呈したものだ。バイデン陣営は「ばかげている」と検査を拒否している。
トランプ氏はバイデン氏について「討論下手」「精彩に欠ける」と批判し続けてきたため同氏への期待値が下がり、普通の受け答えをしただけで高評価につながる可能性を指摘する声もある。
一方、現職の大統領が再選を目指す大統領選の1回目の討論会は、大統領が準備不足などで失敗することが多いというジンクスがあり、トランプ氏としても気が抜けないところだ。
個々のテーマでは、バイデン氏はトランプ政権の新型コロナウイルスをめぐる対応の失敗を最大の攻撃材料にする構えだ。対するトランプ氏は、バイデン氏による法人税増税などの左派的な経済政策を追及し、穏健派層を同氏から引きはがしたい考えだ。
【感想】
いよいよ直接対決による候補者討論会の幕が切って落とされる。場所は最激戦州の1つオハイオで行われる。では現時点での各州の状況を概観する。29人のフロリダは天王山でありキューバ系ヒスパニックがポイントとなる。11人のアリゾナは人口増加により共和党にとっては厳しい。6人のネバダはラスベガスがありカジノ組合から応援を受けた共和党とカリフォルニアからの流入による民主党とで接戦州となっている。38人のテキサスは共和党の本丸であり、競う要素もあるが、やや安心になった。10人のミネソタはミネアポリスがあり暴動で荒れていた。ブルーカラー労働者を中心に民主党が強かったが、今は大激戦州になっている。16人のミシガンで勝つ可能性はほぼない。10人のウィスコンシンは4年前にヒラリーは油断して落としたが、現在は大激戦である。20人のペンシルバニアはバイデンの出身地であり、トランプもビジネスでの繋がりが深い、シェールオイル関係者からカマラ・ハリスのエネルギー政策は反発を受けている。18人のオハイオは共和党が勝つためには絶対に落とせない州である。15人のノースカロライナは接戦州中の接戦州である。16人のジョージアは、かつて共和党の鉄板州であったが、現在はテキサスと同じで安心できない。55人のカリフォルニアや29人のニューヨークは、民主党の牙城であり揺らがない。いずれにしても接戦州が多いので、直接討論会には全米のみならず、世界中が注目している。
by ロード
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