米が台湾向けPAC3更新を承認

米が台湾向けPAC3更新を承認  中国にらみ防衛強化を支援

https://www.sankei.com/smp/world/news/200710/wor2007100030-s1.html

【ワシントン=黒瀬悦成】米国務省は9日、台湾に地対空誘導弾パトリオット(PAC3)を更新するための関連装備を売却することを承認し、議会に通知した。売却額は約6億2000万ドル(約665億円)。

 米政府は息子ブッシュ政権下の2008年に台湾へのPAC3などの売却を議会に通知し、オバマ政権下の10年に輸出を正式決定した。台湾のPAC3配備は当時が初めて。

 トランプ政権は今年5月、台湾にMK48大型誘導魚雷18発(約1億8000万ドル相当)を売却することを承認したほか、昨年も電子装備強化型のF16V戦闘機66機の売却を決めるなど、中国の脅威をにらんだ台湾の防衛力強化を積極的に支援する意向を示している。

国務省は今回の売却に関し、声明で「台湾の兵力近代化と有効な防衛力の維持は、米国の経済や安全保障上の利益にかなうものだ」と指摘した。



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【感想】

PAC3は弾道ミサイルのターミナルフェイズ(宇宙空間から大気圏内への再突入から着弾期まで)での迎撃を行い数種類のミサイルがある。今回は台湾のPAC3の更新が承認された。なお海上自衛隊のイージスBMD艦はミッドフェイズ(宇宙空間)での迎撃に特化している。弾道ミサイルは再突入時の数千度の耐熱構造を持ち超高速で飛来する硬い素材のため、散弾銃的な弾幕による迎撃はできず、キネティック弾頭の直撃による迎撃となる。そのためイージス艦からのSM3で巡航ミサイルやイスカンデル型ミサイルを迎撃できないという議論自体が噛み合っていない。それらはPAC3など様々な地対空ミサイルでも迎撃できる。なお台湾防衛では最新式のF35ではなく旧式のF16の改良型が売却された。蔡英文政権とは言え、今だに親中派の勢力が強いことへの警戒感と、必要以上に中国を刺激したくない思惑とのバランスをとりつつ台湾防衛を強化している。そして最も危険性が高い地点は、台湾が実効支配している東沙島かもしれない。




by ロード




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