「重大な進展」 フィリピンと米国が軍事的関係を強化

https://mb.epochtimes.jp/2023/02/136368.html

フィリピンは、米国軍が東南アジアのフィリピンでの活動範囲を広げることを認める予定だ。これは、台湾をめぐる対立を含め、中国に対抗するために、インド太平洋における軍事同盟の弧を強化する最新の動きである。
米国軍がさらにフィリピン国内の4つの軍事キャンプにアクセスできるようになるこの協定は、ロイド・オースティン米国国防長官が2023年2月上旬にフィリピンを訪問した際に発表された。
 オースティン長官は、中国が軍事力を増強し、自治領台湾や南シナ海での領有権主張を強める中で、地域の安全保障パートナーシップを強化し、インド太平洋における米軍と同盟軍の武装と配置を更新する取り組みを主導してきた。
オースティン長官は、この合意はフィリピンに恒久的な米軍基地を再建することを意味するものではないと指摘しながらも、「これは重大な進展だ」と述べた。
フィリピンのカルリト・ガルベス・ジュニア国防長官との記者会見で、オースティン長官は、フィリピンと米国が大規模な紛争で互いに防衛することを義務づける1951年の相互防衛条約は、「南シナ海のどこでも、我々の軍隊、公船、航空機のいずれかに対する武力攻撃に適用される」と語った。
オースティン長官はさらに、「我々は、この海域での不安定化する活動に対処するための具体的な行動について議論した」とし、 これは両国の同盟を近代化する取組みの一環であり、中国が西フィリピン海での不法な主張を続けていることからも、こうした努力は特に重要だ」と述べた。
フィリピンと中国は、ますます緊張した領土紛争に陥っている。南シナ海をめぐり、中国政府は2016年に国際法廷によって棄却されたにもかかわらず恣意的な領有権の拡大を主張する。 米国はこの戦略的海域の領有権には触れず、法の支配を守るための航行の自由作戦のために軍艦や戦闘機、偵察機を定期的に配備している。
中国政府はまた、台湾が中国の一部であったことはかつてないにもかかわらず、台湾を自国の領土と主張し、必要であれば武力で奪取するとしている。 2022年8月の米国代表団の台湾訪問を受け、中国共産党は台湾周辺で大規模な実弾演習を行い、地域の現状を不安定にする行為として広く批判を浴びた。
オースティン長官はフィリピン訪問に先立ち、韓国の指導者たちとともに、米国が韓国に戦闘機と爆撃機を増派することを発表したほか、日本の指導者たちとともに、米国が機敏な戦闘力を発揮するために韓国への配備にシフトすることを宣言した。
その際、日米の外交官と国防首脳は、国際秩序に対する中国の脅威は「前例がない」とした上で、 「この行動は、同盟と国際社会全体にとって深刻な懸念であり、インド太平洋をはじめとする地域おける最大の戦略的課題である」と述べている。
フィリピンと米国の当局者はまた、米国軍関係者の立ち入りが以前より認められていたフィリピンの5つの軍事基地でのプロジェクトについて「実質的な」進展があったことを発表した。
オースティン長官は、フィリピンのフェルディナンド・マルコス・ジュニア大統領に、米国軍がフィリピンでのプレゼンスを拡大することを許可したことに謝意を示し「私は常々、フィリピン、ひいてはアジア太平洋の将来には、米国が常に関与しなければならないように思える、と言ってきた」と述べた。 
両国の防衛協力強化協定では、米国軍が指定されたキャンプ内に建設したバラックやその他の建物に交代で無期限に滞在することが認められている。
ガルベス長官は、追加される4つの宿営地の場所は、周辺地域との協議を経て発表されると述べた。
オースティン長官は、「我々は、自由、民主主義、人間の尊厳という共通の価値観を守るために協力し続けることを確信している」とし、 「前にも言ったように、米国とフィリピンは単なる同盟国ではない。 私たちは家族だ」と語った。








【感想】

30年以上前にフィリピンは米軍を追い出した。フィリピンとしては、やっと伸び伸びと暮らせると思いきや、力の空白に中国が土足で踏み込んで来た。あっという間に九段線で南シナ海を奪われ、国際司法裁判所の裁定が下りても、紙クズだと無視された。ところが最近のアメリカの強硬姿勢は対中開戦厭わずと思えるほど、議会決議にしろ、メディア報道にしろ中国を煽っている。今回のフィリピンの措置は、米軍を呼び戻すことになり、ほぼ準同盟となる。これからは、世界中の親中派を叩きまくる状況になると予想される。




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