仏紙「日本、フランスを理解せず」 独紙「G7の力、まだある」

https://www.sankei.com/article/20230522-7MASDXIHVJPAPDUNHCJBQMRKLA/

【パリ=三井美奈】フランス紙フィガロは、先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)について「ロシアに制裁し、中国を叱責する」会議になったと位置づけた。中国に対する立場で、フランスと日米の間で大きな違いがあったとも伝えた。
同紙によると、首脳声明の中国をめぐる文言で、「マクロン大統領は抑えた表現にしようとした」。マクロン氏自身、「リスクを減らしても、経済は切り離さない」と主張した。これに対し、中国の脅威に直面する日本は「フランスの立場を理解しなかった。フランスを『G7の弱い環』とみなした」と記した。

仏紙リベラシオンは、ウクライナのゼレンスキー大統領の広島サミット参加は「歴史的」だったと評価した。一方で、ゼレンスキー氏は、G7以外の有力な招待国に支持を広げようとしたが、「中途半端な成果」にとどまったと報じた。
ドイツ紙ウェルトは、「G7が初めて、中国に対する共通の政策で合意できた」と成果をたたえた。首脳声明について「米国のタカ派が求める強硬な立場はとらなかった。それでも、中国への過度な依存を減らしてリスクを抑え、先端技術を保護することに合意し、スタートを切ることができた」と意義を強調した。

G7については「時代遅れ」という批判があるが、インド、インドネシア、ブラジル、さらにウクライナという「新しい民主主義国」を招いたことで、「これまでと違うやり方をとれば、まだ力を発揮する」ことを示したと論じた。
独紙フランクフルター・アルゲマイネは、対面で行ったサミットは「電話やビデオ会議ではできない」成果をあげたと強調した。同紙はまた、米国が首脳声明で「中国の経済的進歩および発展を妨げようとしない」という文言を受け入れたことに注目。米国の対中強硬姿勢が変化する可能性に触れ、「兆しは示された」と指摘した。

今回のサミットは、ウクライナ支援が大きなテーマとなり、G7以外の欧州諸国の関心も高かった。デンマーク公共放送DRは、ゼレンスキー氏の参加で、「G7広島サミットは、最も重要なサミットのひとつとして、記憶に残る」と伝えた。首脳声明が中国の経済的威圧や人権侵害に言及し、厳しい批判を盛り込んだと評価した。







【感想】

マクロンはG7直前に中国を訪問して、世界中から不評をかった。オンライン会談と比べて対面会談は、互いの息づかいまで感じることができ、世界に対するインパクトの大きさで圧倒する。フランスは第二次大戦では負けてばかりいたが、ちゃっかり戦勝国となった。また中華民国に与えられた国連における地位を中華人民共和国がかすめ取った。この様に国際社会における枠組みに疑問を抱く点はいくつもある。ただ武力による現状変更を認めないという大原則の上に国際ルールが作られているから、その延長線上で国際問題は解決されるべきである。




byロード



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