北で党中央委総会開催、正恩氏が国防建設などで報告 新たな対米路線提示か
https://www.sankei.com/smp/world/news/191229/wor1912290007-s1.html
【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮の朝鮮中央通信は29日、朝鮮労働党中央委員会総会が28日、平壌で招集され、金正恩(キム・ジョンウン)党委員長が国家事業全般について報告を行ったと報じた。「過酷な試練を克服し、党や国家、国防建設で提起される重大な問題を討議するため」に開かれたとしている。
会議は続くとし、具体的な決定は明らかになっていないが、非核化などをめぐる米朝交渉が滞り、金氏が交渉期限とした年末が迫る中、対米方針を含む新たな路線が打ち出されるかが注目されている。
会議では「内外の情勢の要求に即して国家の戦略的地位と国力を一層強化」するための方策が提示されるとしている。
党の重要な方針を討議・決定する中央委総会の開催は今年4月以来。昨年6月の初の米朝首脳会談を前に、昨年4月に開かれた総会では、経済建設に集中する路線への転換とともに、大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射と核実験の中止を決めた。トランプ米大統領が米朝対話の成果とみるこの方針を維持するかが焦点となっている。
総会に先立ち、22日に開催が報じられた党中央軍事委員会拡大会議では、金氏出席の下、自衛的国防力の発展について討議された。総会でも国際社会の制裁が続く中、経済建設を続ける自力更生路線とともに、新型ミサイルの相次ぐ発射に象徴される自衛的国防力の強化方針が打ち出される可能性がある。
【感想】
北朝鮮で、朝鮮労働党中央委員会総会が開催された。日本に例えると、国権の最高機関である国会が開催されると言うよりも、城を包囲され兵糧攻めされた籠城軍の最後の軍議と言った雰囲気が漂う。対する包囲軍は静観の構えを崩そうとしていない。この状況で籠城軍の軍議の決定には、玉砕覚悟で包囲軍に突撃するか、もう暫く籠城を続けるか、白旗を掲げて降伏するか、などがある。北朝鮮の場合には、路線変更なしで経済建設に集中する籠城の継続を発表するために、総会を開く意味はない。また非核化の白旗を上げると、リビアのカダフィと同じ運命を辿ると信じている。そのため、何らかの方針変更が打ち出されると思う。先軍政治に回帰し、軍隊の士気を鼓舞し、自国民に覚悟を促す可能性は高い。偵察衛星の情報からは核実験よりICBM発射実験が濃厚である。アメリカに実害が生じれば完全にアウトとなる。日本列島を飛び越えるICBMが迎撃されると金正恩の威信も同時に撃墜される。こうした状況を鑑みると、沖縄と台湾の中間点の上空付近を飛来し、フィリピンのルソン島より北東の海域に着弾する自称人工衛星発射実験になると予想する。
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