習近平の北京視察、「武漢へ行け!」で巧妙批判か

習近平氏の北京視察伝えた直後に「武漢へ行け!」 人民日報、アプリ配信で巧妙批判か 

https://www.sankei.com/smp/world/news/200212/wor2002120020-s1.html

【北京=西見由章】「武漢へ行け!」。中国共産党機関紙、人民日報が通信アプリ「微信」に配信した記事の見出しが国内外で注目を集めている。習近平国家主席による北京視察を伝える記事に続いて、別記事のこの見出しをアップしたためだ。新型コロナウイルスの感染対策で「自らの指揮」を強調する習氏が、いまだ被害が深刻な湖北省武漢を訪れていないことへの巧妙な批判ではないかとの憶測を呼んでいる。

 習氏は10日、マスク姿で北京の居住区や病院を視察し、感染防止に取り組む市民や患者の治療にあたる医療従事者を激励。人民日報はアプリ内の記事一覧で、この視察を伝える記事に続いて「武漢へ行け!」との見出しをつけた記事を掲載した。湖北省の各市に対する他地域の支援の分担が決定したことを伝える内容で視察とは無関係だった。

ただインターネット上では、2つの記事の見出しが並んだネット画面を保存した写真が拡散。米政府系のラジオ自由アジア(RFA)はこれを取り上げ、感染拡大の中で習氏の動向が久しく伝えられなかったことに「世論の不満」が高まっていたと伝えた。香港紙の蘋果日報(電子版)は「編集者が武漢出身だったのかもしれない」との専門家の談話を紹介した。

 当局の厳しい言論統制を受ける中国メディアは、ときに巧妙な手口で権力を批判する。昨年7月に天安門事件民主化運動の武力弾圧を主張した李鵬元首相が死去した際、中国紙の北京青年報は1面で訃報記事の下に花束を受け取って喜ぶ学生たちの写真を掲載し、物議をかもした。









【感想】

強権体制が崩壊を始める時、監視の目が緩み出し風刺画などが出回ることがある。高杉晋作は将軍の行列を見守る民衆の陰に隠れて「ヨッ、征夷大将軍!」と叫んで逃げた。後日知人に「征夷大将軍征夷大将軍と呼んで何が悪い」と語ったという。戦時中、戦局が悪化し「贅沢は敵だ」というビラが街中に貼られた。ある人が落書きで「ス」を書き込み「贅沢はス敵だ」とした。ところで上記の報道では、北京の病院視察をする習近平の記事と支援分担の内容で視察とは無関係だが「武漢へ行け!」と見出しを付けた記事が並べて表示された。また昨年7月に天安門事件民主化運動の武力弾圧を主張した李鵬元首相が死去した際、中国紙の北京青年報は1面で訃報記事の下に、訃報記事とは無関係な内容で花束を受け取って喜ぶ学生たちの写真を掲載した。そして国内の圧政が厳しい場合には、外国でジョークのネタになることもある。南北対話が始まった頃、北朝鮮の代表団が高層ビルが立ち並ぶソウルに来て、自動車が多いことに驚き「周辺都市から自動車を集めるのに苦労されたでしょう」と言った。それを聞いた韓国の代表団が「自動車を集めることは簡単でしたが、周辺都市から高層ビルを集めることには苦労しました」と切り返した。上記の記事を見ると、習近平体制及び中国共産党体制の終焉が始まってきたと感じる。





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