中国がコロナ大流行のインドを積極支援 クアッドから引きはがす思惑も

中国がコロナ大流行のインドを積極支援 クアッドから引きはがす思惑も

https://www.sankei.com/smp/world/news/210501/wor2105010018-s1.html

【北京=三塚聖平、シンガポール=森浩】中国外務省は1日、王毅(おう・き)国務委員兼外相が4月30日にインドのジャイシャンカル外相と電話会談し、新型コロナウイルスの感染が急拡大している同国への支援を表明したと発表した。国境係争地などをめぐり中印関係が緊張する中で、支援を通じて関係改善を図る狙いがあるとみられる。

 王氏は、電話会談で「近隣やパートナーとして力の及ぶ限り、インドに支援と援助を提供したい」と強調。具体策として、中国企業による支援物資の生産を急ぐことや、両国の衛生分野の専門家による交流などを表明した。

4月30日には習近平国家主席が、インドのモディ首相にお見舞いの電報を送り、「インドとの感染症対策の協力を強化したい」と呼び掛けた。中国外務省によると、4月に入ってから人工呼吸器と酸素発生器を計2万6千台、医薬品などを計3800トン近くインドに向けて送った。

 中印関係では、中国チベット自治区とインド北部ラダック地方にまたがる係争地をめぐる対立がくすぶり続けている。3月には日米豪印4カ国(クアッド)の首脳会合が開かれたのを受け、米国が進める対中包囲網が強化されると中国は強く警戒する。中国はコロナ支援をテコにインドとの緊張緩和を進め、自国の外交・安全保障環境を改善させる思惑がうかがわれる。

インドは新型コロナ感染拡大に歯止めがかからず、政府は1日、1日当たりの新規感染者が初めて40万人を超えたと発表した。医療用酸素など医療物資不足は深刻で、入院できない患者が路上で死亡するケースが相次ぐなど、医療態勢は崩壊しつつある。中国への過度な接近は国内の反発につながりかねないが、インドは背に腹は代えられないと判断し、支援を受けるもようだ。



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【感想】

カシミール地方で中印国境紛争を起こしながら、中国はコロナ対策でインドに支援を申し出た。日米豪印クアッドに楔を打ち込もうとする下心が丸見えの露骨な外交である。対するインドも一筋縄ではいかない懐の深さがある。場合によってはロシアから武器を購入したり、中国と手を握ることさえあり得る。20世紀前半まで列強の植民地となって、辛酸を舐めた両国には根深い哀しみが残っている。ところで米軍は中国包囲網の要をクアッドと見ている。その傾向は2018年にアメリカ太平洋軍の名称をアメリカインド太平洋軍に変更した頃から顕著になった。それにしても馬渕睦夫大使は、米大統領不正選挙で旧態依然の体制が崩壊したと断言し、新しい価値観に基づく体制の出現を予言していた。この様な方には、天一国合衆国憲法の到来が予感できるのであろう。かえってサンクチュアリ信徒にとって天一国合衆国憲法の価値が灯台もと暗しになっているかもしれない。




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