ドイツ、ウクライナへの戦車供与を発表

https://www.sankei.com/article/20230125-SQE7EMYUXROO5BTSQYJXS3ATHI/

ドイツ政府は25日、主力戦車「レオパルト2」14両をウクライナへの軍事支援として供与すると発表した。米政治紙ポリティコ(電子版)も24日、バイデン米政権が主力戦車「エイブラムス」を供与する方針を固めつつあり、近く発表する可能性があるとする米当局者の話を伝えた。
ドイツ政府は、レオパルト2の製造国として、ほかの保有国からの供与も承認する。レオパルト2は欧州10カ国以上が計約2千両を保有しており、報道によると、ドイツの決定を受けてノルウェーやスペイン、ポルトガルがそれぞれ保有車両の供与の検討に入った。すでにポーランドフィンランドは提供意欲を表明している。米ABCテレビは、12カ国が計100両供与する見通しだと報じた。

ドイツ政府は国内で、ウクライナ兵への訓練を早急に開始する方針も表明した。
米CNNテレビによると、米政府がエイブラムスを供与する時期は不明で、戦車を運用できるようになるには通常、数カ月の訓練が必要になる。AP通信は、エイブラムスがウクライナ側に届くまでに数カ月かかる可能性があるとしている。供与数は約30両とも伝えられる。
ドイツの決定発表を前に、ウクライナのイエルマーク大統領府長官は24日、交流サイト(SNS)上で「(主力戦車供与は)権威主義(ロシア)に対する民主主義の真の鉄拳になるだろう」と発信した。ロシアは米欧による主力戦車の供与について「戦況を変えることはなく、戦闘の長期化を招いてウクライナにマイナスとなる」と主張した。

主力戦車の供与を巡っては、先に英国が「チャレンジャー2」の供与を発表。米独両国は北大西洋条約機構NATO)とロシアとの直接衝突に発展する事態を警戒し、20日にドイツで開かれたウクライナ支援国会合でも、戦車供与に関する結論を先送りしていた。最前線のウクライナ東部ドネツク州では露軍が攻勢を強めており、ポーランドなどから戦車供与を主張する声が高まっていた。(ワシントン 坂本一之、パリ 三井美奈)








【感想】

精密誘導弾により戦車が破壊される映像が出回っても、やはり地上戦における戦車の役割は極めて大きい。激しい戦闘に晒され、過酷な機動力を発揮する戦車にはメンテナンス拠点は必須である。欧州には米国製戦車エイブラムスのメンテナンス拠点は、ほぼ存在しない。ウクライナの戦況を挽回するにはドイツ製戦車レオパルト2の投入は効果的ではあるが、ロシアに睨まれエネルギー輸入などで窮地に陥る危険性もある。ウクライナ戦争が長期化し、周辺諸国を巻き込んで、泥沼化すると、多くの国が疲弊していく。停戦することが良いと分かっていても、実現させることは難しい。




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